2019年6月現在、私たちの食卓でおなじみの果物であるバナナの価格が、例年よりも値下がりしている状況です。東京の大田市場では、輸入量で圧倒的なシェアを誇るフィリピン産のバナナの卸値が、1カートン(約13キログラム)あたり2,500円で取引されており、これは前年の同時期と比較して1割ほど安い水準となっています。この価格変動の背景には、私たちの生活を直撃している**「暑さ」が大きく影響していると考えられます。
バナナの国内市場は、そのほとんどを海外からの輸入に頼っています。2018年のデータを見ると、輸入シェアはフィリピンが84パーセントと圧倒的な比率を占めており、次いでエクアドルが11パーセントとなっています。主要産地であるフィリピンでは、病害などの影響で出荷量が減少しているとの情報もあるようですが、それ以上に国内の需要の鈍化が顕著であるため、結果として市場価格が下がっているというのが現状です。
なぜ需要が鈍っているのでしょうか。市場の仲卸業者によると、バナナが最も消費されるのは春や秋で、具体的には日中の気温が20度前後の季節に、バナナ特有の甘くねっとりとした食感が好まれる傾向にあるそうです。しかし、2019年5月は例年よりも気温が高く推移し、一部地域では猛暑日を記録するなど、文字通りの「異例の暑さ」となりました。
この記録的な暑さが、消費者の嗜好を、バナナのような濃厚な果物から、スイカなどといったみずみずしい食感を持つ、よりサッパリとした果物へとシフトさせているのです。例えば、中堅スーパーのいなげや**(東京都練馬区)では、2019年6月上旬のバナナの売上額が前年比で約1割減少した一方で、夏に消費が伸びるキウイやスイカなどの品目は売上額が1~2割ほど増加しているという具体的なデータが出ています。実際に、店頭価格も1袋(3~4本入り)で170円前後と、前年より1割ほど安くなっているとのことです。
バナナ消費を左右する「気温」とSNSの反響
今回のバナナの値下がりは、天候によって生鮮品の価格が大きく変動する、という市場の原則を改めて示していると言えるでしょう。気温が高くなると、消費者は自然と喉ごしの良いもの、水分を多く含むものを求めるようになります。これは、暑さ対策としての水分補給や、食欲不振の中でも食べやすいものを選ぶという、私たち人間の自然な行動パターンによるものです。
このニュースに対し、SNS上では「バナナが安いのは嬉しいけど、確かに最近はスイカとか冷凍フルーツばっかり食べてる」「バナナは朝食の定番だけど、暑いとやっぱりスムージーにしてしまう」といった、共感の声が多く見受けられます。また、「病害で出荷が減っているのに値下がりするのは異常事態では?」と、将来の供給不安を懸念する声もあり、消費者も価格動向だけでなく、産地の状況にも注目していることが分かります。
個人的な意見としては、バナナは栄養価が高く、手軽にエネルギー補給ができる**「完全栄養食」**とも言える非常に優秀な果物ですから、今回の価格下落は、消費者にとっては非常に大きなチャンスであると考えます。そのまま食べるだけでなく、冷たいスムージーやフローズンバナナなど、暑い季節に合わせた様々なアレンジレシピを提案することで、この需要の鈍化を乗り越えられるのではないでしょうか。バナナの価格が落ち着いている今こそ、日本のバナナ消費をさらに拡大させるための新たな取り組みが求められる時期でしょう。
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