2019年11月07日、イギリス経済の舵取りを担うイングランド銀行のマーク・カーニー総裁が記者会見に臨みました。世界中が注視する中で彼が語ったのは、欧州連合(EU)との間で新たに結ばれた離脱協定案がもたらすポジティブな影響についてです。長らく霧の中にあったイギリスの行く末に、ようやく一筋の光が差し込んだような、安堵感の漂う会見となりました。
カーニー総裁は、今回の新合意によって企業や一般家庭が抱えていた「先行きへの不安」が、いくらか解消されたとの見解を示しています。これまで「合意なき離脱」という最悪のシナリオが懸念されてきましたが、2020年01月31日までの離脱延期が決定したことで、ひとまずその危機は回避されました。こうした政治的な進展は、冷え込んでいた経済活動を再び活性化させる「下支え」の役割を果たすでしょう。
ここで注目すべき「合意なき離脱」という言葉は、関税や検疫などのルールが決まらないままEUを去る、いわば「準備なしの退場」を指す専門用語です。これが現実になれば物流が停滞し、物価が高騰するリスクがありましたが、今回の合意はそのブレーキとなってくれます。SNS上でも「ひとまず最悪の事態は免れた」「ようやくビジネスが動かせる」といった、前向きな反応が数多く見受けられました。
編集者の視点から言わせていただければ、この発表はイギリスのみならず、グローバル経済全体にとっても極めて大きな意味を持ちます。不確実性は投資の最大の敵であり、中央銀行のトップが「不確実性の減少」を明言した意義は計り知れません。もちろん、まだ全ての課題が解決したわけではありませんが、今は着実な一歩を歓迎すべき時期だといえるのではないでしょうか。
コメント