コンビニ業界の王道を行くセブン―イレブン・ジャパンが、組織の根幹を揺るがす深刻な問題に直面しています。本部社員が加盟店の意向を無視して商品を勝手に注文する「無断発注」が発覚し、世間を騒がせているのです。この事態を重く見た企業側は、2019年11月27日から約1カ月間にわたり、加盟店オーナーからのSOSを受け付ける電話通報窓口を設けることを発表しました。
今回の騒動は、おでんの具材などを中心に、本来は店舗側が持つべき発注権限を本部社員が侵害したことに端を発します。本部はこれまでも社内規則でこうした行為を固く禁じてきましたが、一部の現場ではノルマ達成や売上確保のために暴走が起きていたのでしょう。このニュースに対し、SNS上では「オーナーの負担が大きすぎる」「信頼関係が崩れては商売が成り立たない」といった厳しい批判の声が次々と上がっています。
特筆すべきは、今回の調査が過去の全商品にまで遡って行われるという徹底ぶりです。透明性を最大限に確保するため、通報窓口の運営はあえて外部機関に託されました。これは、身内による「隠蔽」を疑われないための賢明な判断といえるでしょう。発注業務において、本部はあくまでデータの分析や助言を行う支援者の立場であり、最終的な責任を負う独立した経営者である加盟店との一線を越えてはならないのです。
セブン―イレブンは2019年に入り、実際に無断発注を行った社員2名を懲戒処分に処しました。しかし、個人の責任に帰するだけでは根本的な解決には至りません。システム上で物理的に本部社員が注文操作を行えないような仕組みの構築や、コンプライアンス(法令や倫理の遵守)に対する教育の再徹底が急務です。一度失われた信頼を取り戻す道は険しいですが、今こそ誠実な姿勢が問われているのではないでしょうか。
私個人の見解としては、この問題はコンビニ業界全体が抱える「成長の歪み」が露呈したものだと感じます。効率や数字を追い求めるあまり、最も大切なパートナーである加盟店オーナーとの対話が疎かになっていた事実は否めません。2019年11月27日という日は、セブンイレブンが真に持続可能なビジネスモデルへと脱皮できるかどうかの、大きな分岐点として記憶されることになるでしょう。
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