【日本食研・千葉工場】「晩餐館」だけじゃない!食の流行を創る70人の“味の魔術師”と戦略拠点に迫る

「焼肉焼いても家焼くな」という印象的なフレーズでお馴染みの「晩餐館」。このブランドを展開する日本食研ホールディングスですが、実は売上の9割が業務用製品であることをご存知でしょうか。千葉県栄町に位置する千葉工場は、まさに日本の食卓や外食文化を陰で支える「味の心臓部」として、日々進化を続けています。

2019年11月13日現在、この工場では年間1000種類もの新商品が産声を上げています。工場内に足を踏み入れると、食欲をそそるスパイシーな香辛料の香りが漂い、大小さまざまな調合釜が整然と並んでいます。中には600キロリットルほどの小規模な釜もあり、中小メーカーの細やかなニーズにも柔軟に対応できる体制が整っているのです。

ここで生産される液体や粉体の調味料は、1日で160品目、総重量にして約250トンにも及びます。SNS上では「スーパーのお惣菜が美味しいのは、こうした職人技のおかげだったのか」といった驚きの声や、「地元の栄町にこんなに大きな拠点があるとは誇らしい」といった地域住民からの好意的な反応が寄せられています。

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社内資格を勝ち抜いた「調味料ブレンダー」という専門職

この膨大な生産を支えているのが、約70名の「調味料ブレンダー」と呼ばれるスペシャリストたちです。彼らは単なる作業員ではなく、独自の感性と技術を持つプロフェッショナル。社内には厳格な認定試験が存在し、数十種類の原料を2時間以内に調合して、課題として出された味を完璧に再現する技能が求められます。

「調味料ブレンダー」とは、味覚の鋭さと化学的な知識を併せ持ち、緻密な計算で「理想の味」を組み立てる職種を指します。試験の結果により2級から5級までの格付けがなされ、日々その腕を磨いています。こうした技術の研鑽が、移ろいやすい現代人の味覚を捉え続ける秘訣と言えるでしょう。

また、彼らは地域への貢献も忘れません。近隣の小学校を訪れてドレッシングの調合教室を開催するなど、食育活動にも注力しています。日本食研製造の楢原伸之生産本部長が語るように、地元との絆を深めることは、企業が社会的な責任を果たす上で極めて重要なプロセスとなっているのです。

私自身の見解としても、こうした「人の手による味の調整」を大切にする姿勢こそが、機械的な大量生産品にはない「深み」を生んでいると感じます。AI技術が進歩する現代だからこそ、ブレンダーのような研ぎ澄まされた人間の感覚による価値創造は、今後さらに重宝されるはずです。

首都圏の外食市場を狙う!15億円の巨額投資と新戦略

1971年に高松市のアパートの一室から始まった同社は、いまや首都圏の大消費地を見据えた攻勢を強めています。伊藤昌司研究開発本部長によれば、今後は個人経営の飲食店も多い東京近郊の外食市場へ本格的に切り込む構えです。営業人員を増強し、現場のニーズを即座に商品へ反映させる体制を整えています。

さらに、2020年の夏に向けては15億円もの巨額投資を行い、大型の調味料ラインを新設する計画も進行中です。これまでの「黒子」としての役割に加え、業務用でも「晩餐館」のような誰もが知る看板商品を生み出そうとする姿勢からは、トップメーカーとしての強い自負と覚悟が感じられます。

四国にルーツを持ちながら、千葉の地で革新を続ける日本食研。消費者の好みが多様化する中で、彼らが生み出す「新しい味」が、私たちの外食体験をより豊かなものに変えてくれるに違いありません。最先端の設備と職人の技が融合する千葉工場から、今後も目が離せません。

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