日本から世界を驚かせる革新的なスタータップが誕生しました。東京都中央区に本社を構える素材開発の旗手、株式会社TBMです。日本経済新聞社が発表した「NEXTユニコーン調査」において、同社の推計企業価値はなんと1218億円に達し、堂々の総合2位にランクインしました。
企業価値が10億ドルを超える未上場の若手企業を指す「ユニコーン」として認められたことは、まさに時代の要請に応えている証といえるでしょう。山崎敦義社長は、この結果を真摯に受け止めつつ、2021年を目標とした新規株式公開、いわゆるIPOへの強い意欲を語っています。
魔法の素材「LIMEX」がプラスチックの常識を塗り替える
TBMが世界に誇るのが、石灰石を主原料とした革命的新素材「LIMEX(ライメックス)」です。これは、石灰石を微細に砕き、樹脂と配合して作られるプラスチックの代替素材となります。すでに飲食店のお品書きや名刺など、私たちの身近な場所で着実に採用が広がっています。
石灰石は地球上にほぼ無限に存在する資源であり、水や森林をほとんど使わずに製造できる点が最大の特徴です。環境負荷を極限まで抑えたこの素材は、まさにSDGs時代の救世主と呼べる存在でしょう。SNSでも「石から紙やプラができるなんて信じられない」と驚きの声が続出しています。
さらに、2019年10月には食品業界の巨人である石井食品との強力なタッグが発表されました。看板商品であるミートボールなどの梱包材を、2021年12月末までにすべてライメックスへ切り替えるという大胆な試みです。これにより、年間で232トンものプラスチック削減が見込まれています。
世界へ羽ばたく循環型社会のビジョン
TBMの視線はすでに日本を飛び出し、アジア、そして世界へと向かっています。特筆すべきは、中国の河南省で始動する壮大なプロジェクトです。現地政府と協力し、ライメックス製品を回収・再利用する「サーキュラー・エコノミー(素材循環型社会)」の構築を目指しています。
この計画には中国の政府系ファンドなどから100億円規模の投資が行われる予定で、2020年中には現地での量産工場建設も計画されています。単なる代替素材の提供に留まらず、資源を使い捨てにしない仕組みそのものをデザインしようとする姿勢には、圧倒的なスケール感を感じます。
回収には「ゴミの分別」という壁がありますが、山崎社長はそこに「楽しさ」を取り入れることで解決を図ろうとしています。自分が捨てたレジ袋が、別の製品に生まれ変わって再び手元に戻ってくる過程を可視化する試みです。無機質なリサイクルを「資源を育てる習慣」に変える発想は秀逸です。
編集部が注目する「日本発・地球規模」の挑戦
素材産業は莫大な設備投資が必要な「重たい」分野ですが、TBMは宮城県多賀城市に最大年産2万5000トンの新工場を2019年8月に着工するなど、攻めの姿勢を崩しません。この工場は2020年の冬に稼働を予定しており、供給能力は飛躍的に向上することになるでしょう。
個人的には、同社の成功は「日本の技術力」と「環境意識」が最高レベルで融合した結果だと確信しています。既存のプラスチックとコスト面で肩を並べる段階にまで到達しており、単なる理想論ではなく、ビジネスとしての持続可能性が非常に高い点も高く評価できます。
SNS上では「地元の石がハイテク素材になるのは誇らしい」といった応援コメントも多く、国民的な期待も高まっています。2021年のIPOに向けて、TBMが世界のプラスチック問題をどのように解決していくのか、その一挙手一投足から目が離せそうにありません。
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