【2019年度北陸経済】新幹線延伸が支えるプラス成長の光と影!米中摩擦の影響と2020年の展望を徹底解説

2019年12月28日、北陸の経済に明るいニュースと警戒すべき指標が同時に舞い込んできました。名古屋市に拠点を置く中部圏社会経済研究所の発表によれば、富山・石川・福井の北陸3県における2019年度の実質経済成長率は、プラス0.7%に達する見通しです。これで3年連続のプラス成長を維持することになり、地域経済の底堅さが証明された形といえるでしょう。

今回の成長を強力に牽引したのは、北陸新幹線の金沢駅から敦賀駅に向けた延伸工事です。特に福井県内では大規模な公共投資が相次ぎ、インフラ整備が地域全体に活気をもたらしています。SNS上でも「新幹線の高架がどんどん出来上がっていく様子は圧巻」「工事関係者で街が賑わっている」といった声が散見され、地元住民の方々もインフラがもたらす経済効果を肌で感じているようです。

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世界情勢の荒波が製造業を直撃

一方で、手放しで喜んでばかりはいられない現実も浮き彫りになりました。前年度の成長率が1.4%であったことを踏まえると、今回の0.7%という数字は成長の勢いが半分に鈍化したことを意味しています。その最大の要因は、長期化する米中貿易摩擦です。世界的な景気後退の波が、北陸が誇る「ものづくり」の現場に影を落としている事態は無視できません。

特に中国市場向けの工作機械を主力とする石川県や富山県の製造業は、厳しい不振に直面しています。「工作機械」とは、金属を削ったり穴を開けたりして部品を作るための、いわば「機械を作るための機械」を指す専門用語です。製造業の根幹を支えるこの分野が停滞したことで、企業の設備投資も前年度の半分程度に落ち込んでおり、世界経済の動向がいかに地方経済に直結するかが浮き彫りになりました。

2020年度の展望と編集部の視点

2020年度の成長率予測はプラス0.3%となっており、さらなる減速が懸念されています。2020年7月に開催を控える東京五輪による波及効果は期待されるものの、2019年10月に実施された消費税率の引き上げが家計に与える影響や、イギリスのEU離脱といった国際情勢の不透明感が、北陸経済の重石となる可能性は否定できません。

編集部としては、新幹線延伸という「内需の柱」があるうちに、いかに製造業の販路を多角化できるかが鍵だと考えています。公共事業による特需はあくまで一時的なものであり、それに依存しすぎない強固な経済基盤の構築が急務でしょう。北陸が持つ高い技術力が、不透明な世界情勢を跳ね返す新たなイノベーションを生むことを期待せずにはいられません。

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