令和の「いい会社」の定義とは?SDGsとホワイトボックスAIが切り拓く企業の未来予想図

「いい会社」という言葉を聞いて、皆さんはどのような企業を思い浮かべるでしょうか。時代と共にその定義は刻々と変化しており、かつての常識が通用しないフェーズに突入しています。1926年(昭和元年)から始まった昭和の時代において、高く評価されたのは「AAA(トリプルA)」という最高位の格付けを持つ、非の打ち所がない財務体質を誇る企業でした。

しかし、平成の時代に入るとその価値観は一変します。金利の低下や日本国債の地位変化により、企業は過剰な財務規律に縛られることを嫌うようになりました。代わりに注目を集めたのが、投資した資本に対してどれだけの利益を上げたかを示す「ROE(自己資本利益率)」です。リスクを取って成長を目指す姿勢こそが、平成流の「いい会社」の証明だったと言えるでしょう。

そして2020年01月03日現在、令和という新しい時代において、企業評価の軸はさらなる進化を遂げようとしています。格付けや収益性といった数字上の指標はもちろん重要ですが、それ以上に「その会社が社会に必要とされ続けるか」という持続可能性が厳しく問われるようになっているのです。

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SDGsが投資判断の基準に!変容する「優良企業」の姿

今、世界の投資家たちが最も熱い視線を注いでいるのが「SDGs(持続可能な開発目標)」です。これは国連が提唱した、環境保護や格差是正など、地球規模の課題を解決するための指針を指します。最近の経営現場からは、「非財務的な成果、つまり社会貢献への姿勢を示さなければ投資家と対話すらできない」という切実な声が漏れ聞こえてくるようになりました。

一方で、米国を中心に「優良債務超過企業」という不思議な存在も増えています。例えば、たばこ大手のフィリップ・モリス・インターナショナルは、業績自体は極めて好調でありながら、2019年09月期には純資産がマイナスに転じました。社会的批判が強い業種であることから、あえて利益を自社株買いなどで株主に還元し尽くすという、極めて特殊な経営形態をとっているのです。

こうした動きに対し、SNSやネット上では「株主還元も大切だが、未来への投資が見えないのは不安」「社会課題を無視した利益は長続きしないのではないか」といった懐疑的な意見も散見されます。目先のキャッシュフローだけで生き残る姿は、真の意味での「いい会社」とは少し距離があるように感じられます。

日本の逆転劇は「ホワイトボックスAI」にあり

では、令和の時代に日本企業が再び世界を席巻するための鍵は何でしょうか。私は、かつてホンダが「燃料の乏しい日本」という弱みを逆手に取って低燃費エンジンを開発したように、現在の「データ不足」という制約を突破口にするべきだと考えます。そこで注目したいのが、NECや富士通が先行する「ホワイトボックスAI」という技術です。

現在の主流であるAIは、結果を導き出すプロセスが不透明な「ブラックボックス」型が多く、なぜその結論に至ったかの説明が困難でした。これに対し、判断の根拠を人間が理解できる形で明示するのが「ホワイトボックスAI」です。これにより、医療や経営判断といった、高い信頼性が求められる分野でのAI活用が一気に現実味を帯びてきます。

個人的な見解を述べさせてもらえば、これからの日本企業に必要なのは、単なる効率化ではなく「納得感のある革新」ではないでしょうか。論理的な裏付けを持ち、社会のボトルネックを解消する姿勢こそが、令和における真のブランド力になるはずです。かつての低燃費エンジンのように、制約を希望に変える知恵を持つ企業こそが、令和の「いい会社」として歴史に名を刻むことでしょう。

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