歴史ある建物が並ぶフランス・パリの街角で、瀬戸内が生んだ至高の逸品たちが熱い視線を浴びています。2019年12月19日現在、ナポレオンが眠るアンヴァリッド近くの「PARIS BONSAI」では、高松産の盆栽が地元の愛好家を魅了しているのです。
店主のシルヴァン・ドラノワ氏は、盆栽が時間と共に姿を変える「生きたアート」であることを説いています。かつて安価な小鉢を買った少年が、大人になって見事な大物を求めて再訪する。そんな素敵な物語が生まれるほど、盆栽文化はパリの日常に深く根付いているのでしょう。
庭のないアパルトマンで暮らすパリの人々にとって、光を浴びて成長する盆栽は理想的なパートナーです。SNSでも「日本のミニマリズムが凝縮されている」と感嘆の声が上がっており、単なる園芸を越えた芸術作品としての地位を確立したといっても過言ではありません。
機能美が光る今治タオルと岡山デニムの競演
オペラ座近くのショールーム「Maison Wa」へ足を運ぶと、そこには愛媛が誇る今治タオルや岡山のデニムが並んでいます。パリ特有の「部屋干し文化」において、今治タオルの吸水性と乾きやすさは、まさに生活の知恵に合致した究極の機能美といえるでしょう。
また、岡山産デニムを和装風にアレンジしたジャケットも、感度の高いパリジャンたちの普段着として支持されています。2019年8月には現地の女性誌でも紹介されるなど、その注目度は高く、2020年1月には3度目となる「倉敷展」の開催も決定している状況です。
デニムの聖地として知られる児島の技術力は、いまや世界のファッションアイコンとしての存在感を放っています。職人のこだわりが詰まった3万円前後の商品が次々と売れる現状は、本物の価値を見抜くフランス人の審美眼に適った証拠といえるのではないでしょうか。
食卓に彩りを添える広島の海苔と備前焼の調和
日本食材を扱う「ISSE & cie」では、広島産の海苔を手に取る現地のシェフの姿も珍しくありません。フランス料理の新たなアクセントとして日本の食材が選ばれている事実は、食の都パリにおける日本文化の浸透ぶりを鮮やかに物語っているようです。
店内に並ぶ酒器の中でも、特に岡山の備前焼は、その素朴な質感と飾り気のない美しさで人気を博しています。釉薬を使わずに焼き上げる備前焼は、土と炎の力だけで生み出される唯一無二の表情が魅力であり、これがフランスの感性と共鳴するのは必然かもしれません。
編集者としての私見ですが、瀬戸内の産品がこれほどまでに愛される理由は、その「誠実なものづくり」にあります。流行に左右されない本質的な美しさは、国境を越えて人々の心に豊かさを与えてくれます。瀬戸内ブランドは、これからも世界の街を彩り続けることでしょう。
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