日本経済新聞社が主要30業種を対象にまとめた、2020年1月から3月期における産業天気図予測が発表されました。今回の予測ではコンビニエンスストア、化学・繊維、そして精密機械の3業種で景気が悪化する見通しとなっています。人手不足の深刻化や、長引く米中貿易摩擦などが大きく影を落としており、多くの業界で先行きに対して慎重な姿勢が崩せない状況です。
特に身近なコンビニは、これまでの「曇り」から「小雨」へと一段階トーンダウンしてしまいました。2019年10月1日の消費税増税以降は、政府によるキャッシュレス決済のポイント還元策が追い風となり、一見すると客足は好調を維持しているように思えます。しかしその裏側では、人手不足を背景とした人件費の高騰が深刻であり、フランチャイズ加盟店の収益を激しく圧迫しているのが現状です。
さらに、2019年からクローズアップされている24時間営業を巡る一連の議論など、社会的な課題も山積みとなっています。このニュースに対してSNS上では、「コンビニオーナーの負担が大きすぎる」「便利さの裏にある歪みが一気に噴き出してきた印象だ」といった、現場を気遣う声が数多く寄せられました。消費者の利便性だけでなく、働く人々の持続可能性をどう担保するかという、ビジネスモデルの転換期を迎えていると言えるでしょう。
世界情勢の荒波を受ける化学・繊維業界の現状
一方で、産業の川上を支える化学・繊維業界も、従来の「薄日」から「曇り」へと空模様が変わる見込みです。世界的なニュースとなっている米中の貿易摩擦が長期化していることで、中国を中心とした海外市場だけでなく、ついに日本国内の需要にもブレーキがかかり始めました。専門的な表現になりますが、プラスチックなどの原料となる「基礎化学品のエチレン」の動向にも変化の兆しが見られます。
このエチレンを製造する生産設備稼働率は、2019年11月まで実に72カ月連続で高い水準をキープしていました。しかし、需要の冷え込みを受けて2020年の年初以降は、ついに生産調整、つまり意図的な減産に踏み切る可能性が極めて濃厚となっています。これにはネット上でも、「製造業の冷え込みが末端の消費に波及するのではないか」と、今後の景気後退を不安視する意見が目立ちました。
今回の予測を見る限り、私たちは経済の転換点に立たされていると感じます。政府の支援策で表面上の消費が維持されているように見えても、構造的な人手不足や国際的な政治リスクという根本的な問題は解決していません。これからは企業規模を問わず、目先の利益だけでなく、激動する社会情勢に柔軟に対応できるタフな経営戦略が、これまで以上に強く求められることになるはずです。
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