トヨタ海外工場が3Dプリンターでイノベーション!日本の製造業が直面する「遅れ」の危機と未来への教訓

日本のものづくりを牽引するトヨタ自動車は、国内で磨き上げた最先端の生産技術を海外へ展開するスタイルが基本でした。しかし2020年01月09日現在、金属3Dプリンターの活用において、海外工場が日本をリードするという驚きの逆転現象が起きています。

SNS上でも「日本のアナログな職人技への過信が、DXの遅れを招いているのではないか」といった危機感を募らせる声が多く上がっており、業界内外で大きな注目を集めているようです。今回の変化は、これまでの常識を覆す象徴的な出来事と言えるでしょう。

海外のトヨタ工場が成功させたのは、自動車の車体パーツなどを鋳造する「アルミダイカスト金型」の補修作業です。この金型は使用を重ねると摩耗して凹み、製品の精度が落ちてしまいます。これまでは溶接で金属を肉盛りして直していましたが、これには大きな課題がありました。

従来の肉盛り溶接では補修部分の強度が保てず、修理後の金型の寿命は新品のわずか20.8%まで低下します。そこで海外工場は、レーザー光と金属粉末を同時に噴射して造形する「パウダーノズル方式」の金属3Dプリンターという画期的な最先端技術の導入に踏み切りました。

工作機械メーカーと二人三脚で試行錯誤を重ねた結果、補修後の金型は新品と同等の寿命を取り戻すことに成功したのです。3Dプリンター(付加造形技術)を用いれば、修理箇所を元の素材と同じ強度に再生できるため、圧倒的な長寿命化という目に見える成果へと繋がりました。

一方で、日本のものづくり現場では3Dプリンターの普及が欧米に比べて数年遅れていると囁かれています。その背景には、日本の試作部門の技術力があまりにも高すぎるという皮肉な理由が存在するのです。既存の車体を切り貼りし、1ヶ月足らずで試作車を作る職人技が健在しています。

これこそが、優れた既存技術があるがゆえに革新的な技術の導入が遅れてしまう「イノベーションのジレンマ」の典型例ではないでしょうか。過去に5軸制御マシニングセンター(複雑な形状を高速で削り出す最先端の工作機械)の導入を渋り、生産性で後れを取った企業の教訓を忘れてはなりません。

約2億円とも言われる機材への投資に対して、欧米やアジア諸国は積極的ですが、日本企業は失敗を恐れて保守的になりがちです。現在の熟練の技に頼る姿勢は決して悪くありませんが、未来の競争力を維持するためには、リスクを取ってでも新しい技術へ投資する果敢な姿勢が必要だと私は確信します。

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