政府が保有する資産の運用において、驚きのニュースが飛び込んできました。財務省が2019年9月に実施した日本電信電話(NTT)の株式売却において、当初の想定を大幅に上回る2495億円もの売却益が発生したことが明らかになりました。これは当初の予算編成時に見込んでいた金額よりも、実に918億円も多いプラスの誤算となります。この潤沢な利益は、2020年度予算案の歳入における「税外収入」として有効に活用され、私たちの暮らしを支える一般会計へと繰り入れられる見通しです。
そもそも「税外収入」とは、税金以外の方法で国が手にするお金のことで、今回のような国有財産の売却益や、日本銀行からの納付金などがこれに該当します。財務省は、消費税率の引き上げに伴う各種対策などで歳出が膨らんだ2019年度当初予算の財源を確保するため、3年ぶりとなるNTT株の売却へと踏み切りました。売却にあたっては、2019年9月にNTT側が実施した「自社株買い(企業が自らの資金で市場から自社の株式を買い戻すこと)」に応じるクローズドな形で取引が行われています。
当初の見込みでは約1580億円と試算されていた売却益ですが、蓋を開けてみれば2500億円弱という巨額の利益を生み出しました。ルールに則り、財務省は他の剰余金などと一度合算した上で、財政投融資特別会計の投資勘定から計1400億円余りを一般会計へと組み入れています。なお、国には法律によってNTT株の3分の1以上を保有する義務が課せられていますが、今回の売却によって保有比率はその下限にまで達したため、手元のカードを最大限に活かした財源確保の手腕と言えそうです。
このニュースに対し、SNS上では「埋蔵金のような埋もれた財源が見つかったようで一安心だ」と歓迎する声が上がっています。その一方で、「今回は運良く上振れしたけれど、国有株の売却という『一度きりの裏技』に頼る予算編成は、持続可能性の観点から少し綱渡りのようにも思える」といった、冷静かつ鋭い指摘も見られました。単に税金を増やすだけでなく、知恵を絞って資産を運用する姿勢は評価できますが、今後の安定した国家財政の維持に向けて、より抜本的な歳出の見直しも同時に求めていきたいところです。
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