1995年に発生した阪神大震災は、市民自らが被災地へ駆けつけ支え合う「ボランティア元年」の契機となりました。あれから25年が経過した2020年1月11日現在、兵庫県の井戸敏三知事は、これまでの歩みを振り返りながら新たな防災の仕組みづくりへの強い決意を語っています。震災の教訓を決して風化させることなく、未来へとつなぐ取り組みが今まさに本格化しているのです。
兵庫県では2019年度より、被災地で活動する災害ボランティアを資金面から支える「助成金制度」を新たにスタートさせました。この画期的な試みはSNS上でも大きな話題を呼んでおり、「活動資金のハードルが下がればもっと多くの人が参加できる」「ぜひ我が街でも導入してほしい」といった好意的な声が数多く寄せられています。井戸知事はこの制度を全国へ普及させ、国が主導する共通の仕組みへと発展させたいという熱い展望を抱いているようです。
さらに、自力での避難が難しい高齢者や障害者といった「災害弱者」を守るための、個別支援計画の策定も急ピッチで進められています。災害弱者とは、いざという時に周囲のサポートを必要とする方々のことです。現在は地域住民による自主防災組織が中心となって計画を練っていますが、今後は在宅介護などを手がける専門事業者とタッグを組んだ、より実践的な避難計画づくりが検討される見込みとなっています。
事前訓練の徹底が急務とされる一方で、これまでの復興を根底で支えた「復興基金」は、2020年度末をもってその役割を終える予定です。復興基金とは、国や自治体からの資金をもとに、被災者の生活再建へ柔軟に充てられる財源を指します。兵庫県は当時、国の制度が届かない「すき間」を埋めるために3700億円規模の事業を展開し、被災者の細かなニーズに寄り添い続けました。
高齢者の見守り活動などはすでに県の一般事業へと引き継がれており、基金が果たした役割は極めて大きいと確信します。国主導の支援だけでは救いきれない個人の困りごとに寄り添う仕組みは、今後の日本における災害対策のスタンダードになるべきです。制度の終了をただの終わりとせず、兵庫県が培った血の通ったコミュニティ支援の知恵を、私たちは全国で共有し、次なる備えへと昇華させていく必要があるでしょう。
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