関西エリアでマイホーム購入を検討している方にとって、見逃せないデータが発表されました。不動産経済研究所が2020年1月22日に公開した最新の調査結果によると、2019年の近畿2府4県における新築マンションの発売戸数は1万8042戸にとどまり、前年と比べて14%も減少したことが判明しました。これは3年ぶりのマイナス成長であり、市場の潮目が変わりつつあることを予感させます。
SNS上でもこのニュースは大きな話題を集めており、「給料が上がらないのに家ばかり高くなっていく」「一般会社員にはもう手が出ないレベル」といった、悲痛な声が次々と投稿されています。お財布事情が厳しい中で、2019年10月の消費増税が実施されたことも、消費者の購買意欲に冷や水を浴びせる結果となりました。こうした生活コストの負担増が、人々に様子見の姿勢を取らせているのでしょう。
売り控えや買い控えが起きる最大の原因は、建築資材や土地の仕入れ値である「地価」の高騰に伴う、販売価格の止まらない上昇にあります。2019年における物件の平均価格は3866万円と、前年から1%アップしました。これだけを聞くと微増に思えるかもしれませんが、実はここに不動産業界の巧妙な戦略が隠されているため、注意深く読み解く必要があります。
実は価格の上昇を抑えるために、1戸あたりの居住面積を狭くする「専有面積の縮小」が進められているのです。そのため、実際の平米単価(1平方メートルあたりの価格)で計算すると68万円となり、前年比で3%も値上がりしている計算になります。つまり、見かけの価格があまり変わらなくても、実際には「狭くて高い割高な物件」が増えているのが実態です。
地域別で見ると、近畿の心臓部である大阪市は8992戸と2%の微減にとどまりました。しかし、背景ではインバウンド需要などを狙ったホテルや、好調なオフィスビルとの間で、激しい土地の争奪戦が繰り広げられています。一方で神戸市は、1726戸と前年から30%も激減しており、エリアによって供給の格差が非常にはっきりと現れています。
こうした需要の冷え込みに対して、住宅メーカー側は売り出しのタイミングを慎重に見計らっていました。その反動が出たのが2019年12月で、単月の発売戸数は3230戸と、前年同月比で17%も増加しています。これは、企業の12月期決算の数字を少しでも良く見せるために、年末に駆け込みで物件を市場へ投入したという業界の舞台裏が透けて見えます。
気になる今後の見通しですが、地価や人件費の高止まりは当面続くとみられ、2020年の発売戸数はさらに6%減少し、1万7000戸程度に落ち込むと予測されています。個人的には、目先の価格に惑わされず、平米単価や資産価値を見極める目が今まで以上に重要になると確信しています。今は焦って飛びつかず、市場の動向をじっくりと見守るのが賢明な選択と言えるでしょう。
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