ビル総合管理の大手として知られる日本管財が、大きな経営の舵取りを発表しました。同社は営業目的などで維持してきた「政策保有株式」について、2022年3月31日までに最大25%にあたる18億円規模を売却する方針を固めたのです。保有総額73億円のうち、取引の進展が見られなかった企業の株式などが対象となります。得られた売却益は退職給付費用に充てられる計画で、無駄のない資金運用を目指す前向きな姿勢が窺えます。
今回の決定の背景には、日本の株式市場で近年重視されている「コーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)」の影響があります。これは、上場企業が透明性の高いクリーンな経営を行い、持続的な成長を遂げるために守るべきガイドラインのことです。この指針では、企業の「お付き合い」で持っているだけの株式を見直すよう求めており、今回の売却はまさに時代の潮流に則った、投資家を意識した賢明な経営判断だと言えるでしょう。
同社は警備や清掃、設備修理といったビル管理の営業拠点を広げるため、製造業や倉庫会社などの株式を多数保有してきました。しかし、結果的に取引関係を結べなかった企業の銘柄もそのままになっていたのが実情です。2020年3月期中にはまず5億円分を売却し、約3億円の売却益を計上する見込みとなっています。なお、原田康弘常務取締役は、今後も良好な取引関係が続く企業の株式については、引き続き保有を継続すると説明しています。
このニュースに対し、SNSやネット上では「ガバナンスの強化を実践していて好印象」「資産の効率化が進むことで、今後の配当や株価へのプラス影響に期待したい」といったポジティブな反応が多く見られます。筆者としても、形式的な保有を改めて成長資金へと転換する動きは、企業価値を高める優れた戦略だと考えます。こうした自律的な改革を行う企業こそ、これからの不透明な経済環境を生き抜く強さを持っているのではないでしょうか。
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