中国を中心に感染が拡大している新型コロナウイルスによる肺炎の影響が、日本の教育現場にも大きな影を落としています。現在、中国へ学生を送り出している国内の各大学は、最新の情報収集や学生への注意喚起に追われており、学内はかつてない緊迫感に包まれている状況です。現地ではすでに無期限の休校を決定した大学も現れており、日本の大学関係者からは「最悪のケースを想定し、今後の留学自体を取りやめることも視野に入れている」といった、並々ならぬ危機感や不安の声が漏れ聞こえています。
このような異例の事態に対して、各大学は学生の安全を守るために迅速な個別対応をスタートさせました。例えば、中央大学では中国に滞在中で、春節と呼ばれる中国の旧正月期間中も日本へ一時帰国していない5人の学生に対し、個別に連絡を試みています。大学側は現地に残る学生に向けて、手洗いやうがいの徹底、人混みを避けることといった健康管理の指導を懸命に行っているところです。こうした細やかなフォローは、遠く離れた日本の家族にとっても一安心できる動きと言えるでしょう。
さらに、現在6人の学生が中国に留学している上智大学では、より踏み込んだ対応を検討していることが分かりました。同大学は「まずは留学している学生本人の意向を丁寧に聞き取ることが最優先である」とした上で、現地の状況や治安の悪化によっては、留学プログラムそのものを途中で中止する可能性についても示唆しています。安全が100パーセント保障されない以上、苦渋の決断を迫られる可能性は十分にあり、今後の動向から目が離せません。
また、約30人という多くの学生が中国の北京市と上海市にある2つの大学へ留学している同志社大学では、より深刻な事態へと発展しています。現地拠点の大学が春節が明けた後の授業再開を「無期限で延期する」と発表した事態を受け、同志社大学側は本来のルールでは認めていない留学途中での一時帰国を特例で許可する通達を出しました。大学の担当者は「学生の保護者からも、一刻も早い安全確保や具体的な対応を求める切実な声が届いている」と明かします。
今回の危機対応において、大学側の動きは日本から海外へ渡航している学生へのケアだけにとどまりません。日本国内に留学してきている中国人学生たちに対して、中国への帰省を思いとどまるように促す動きも活発化しています。感染の epicenter(エピセンター)、つまり「ウイルスの感染や流行の中心地」となった湖北省武漢市から2人の留学生を受け入れている神戸学院大学では、学生の安全と国内での感染拡大を防ぐために迅速な措置を講じました。
神戸学院大学が動いた背景には、日本政府が武漢市への不要不急の渡航をやめるよう国民に強く求めた勧告を出した事実があります。これを受けて大学側は、該当する留学生に対して今回は中国へ帰省しないよう強く通達しました。移動による感染リスクや、日本へ再入国できなくなるリスクを考慮した賢明な判断だと言えます。このように、国内外の双方に向けた重層的な水際対策が、現在の日本の高等教育機関に求められているのです。
この一連のニュースはSNS上でも瞬く間に拡散され、大きなトレンドとして注目を集めています。ネット上では「学生の命には代えられないから、留学中止や一時帰国の判断は当然だ」と、大学側の素早い決断を支持する書き込みが相次ぎました。その一方で、「一生懸命に準備してきた留学が台無しになってしまう学生たちが本当にかわいそう」といった、若者たちの学びの機会が奪われることを切なく思い、同情を寄せる投稿も数多く見られます。
編集部としては、今回の各大学による柔軟で迅速な危機管理対応を高く評価したいと考えています。未知のウイルスに対して前例のない決断を下すことは容易ではありませんが、何よりも優先されるべきは若き学生たちの命と未来の安全に他なりません。今後も感染の沈静化が見通せない以上、大学側には引き続き現地の情報を正確に把握し、留学費用の補償や代替授業の確保など、学生が不利益を被らないための次なる手厚いサポートを期待します。
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