トヨタもアウディも未解決!日産が放つ新型「電子ミラー」の神技術とパナソニックとの驚きの裏戦略

車の後方をカメラ映像で確認できる「電子ミラー」は、悪天候でも視界がクリアになる先進装備として注目を集めています。しかし、そこには画面がパチパチと明滅する「LEDフリッカー」という厄介な現象が存在していました。これは、高速点滅するLEDライトとカメラの撮影タイミングがずれることで起こる明滅現象のことです。実は、トヨタ自動車や独アウディといった世界の名だたる自動車メーカーでも、この問題を解決できずに頭を悩ませていました。そんな中、日産自動車がこの難題を完全にクリアした次世代システムを、2020年中に投入すると発表して大きな話題を呼んでいます。

SNSでは「トヨタができなかったことを成し遂げたのは凄い」「画面のチラつきがなくなれば視線のストレスが減る」といった、日産の技術力に対する称賛の声が相次いでいます。日産で開発を率いた田崎祐一氏は、既存の部品を組み合わせるだけではこの問題に歯が立たないと痛感したそうです。そこで、開発パートナーであるパナソニックと共に、映像のチラつきを根本から抑え込む新たなイメージセンサーの開発という、非常に困難な道へ挑戦する決意を固めました。他社が妥協する中で、限界を決めずに理想を追い求めた開発陣の熱意には、ものづくりの真髄を感じずにはいられません。

この難題を解決した鍵は、「スプリットダイオード」と呼ばれる革新的な画素構造にあります。通常のセンサーは1つの画素に1つの光検出器を配置しますが、新型では2つの異なる検出器を組み合わせました。1つは、あえて光を受ける面積を小さくして白飛びを防ぎ、シャッターを開ける時間を長くすることでLEDの点灯タイミングを確実に捉える構造です。もう1つは、明暗の差が激しい場所でも黒く潰れたり白く飛んだりしない「HDR機能」を備えた、鮮明な映像を作るための構造となっています。この2つの役割分担により、チラつきのない極めて自然な後方視界が実現したのです。

ただ、この高性能センサーが捉える膨大な映像データを遅延なく処理するには、これまでの2倍となる260万画素に対応した超強力な処理チップが不可欠でした。開発費が跳ね上がる中、日産はパナソニックに対して「共同開発した部品を他社へ自由に販売してよい」という驚きの提案を持ちかけます。自社で技術を独占せず、ライバル車への供給を認めることで生産規模を拡大し、部品単価を抑えるというウルトラCの戦略を選択したのです。この大胆なビジネスモデルの転換こそが、優れた安全技術を広く普及させるための、これからの自動車産業における最適解だと言えるでしょう。

2020年01月31日に公開された情報によると、この最先端技術はサイドミラーの電子化にも応用が可能とのことです。田崎氏が「他社が欲しがるのは間違いない」と絶対の自信をのぞかせる通り、近い将来、トヨタやアウディの車に日産発の技術が搭載される日が来るかもしれません。企業間の垣根を越えたこの挑戦が、自動車の安全性を次のステージへ引き上げる起爆剤になることを期待しています。

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