松山油脂が徳島県佐那河内村に新拠点!和かんきつの精油と新飲料ブランドで挑む地域共生の新展開

スキンケア化粧品で絶大な支持を集める松山油脂が、四国を舞台にした驚きの新プロジェクトを始動させます。東京都墨田区に本社を置く同社は、徳島県佐那河内村に新たな事業拠点「山神果樹薬草園」を開設することを発表しました。総投資額4億8000万円を投じるこの一大プロジェクトは、2020年9月中の稼働を予定しています。ネット上では「大好きなMマークシリーズの原料がさらに安心なものになる」「徳島発の新ブランドが今から待ち遠しい」といった期待の声が早くも寄せられているようです。

新拠点が位置する佐那河内村は、徳島市の中心部から車で45分ほどの場所にあり、スダチなどの栽培が非常に盛んな地域として知られています。今回の試みは、農林漁業者(1次産業)が加工(2次産業)や流通・販売(3次産業)までを一体的に手がける「6次産業化」を推進する画期的な取り組みです。東京本社工場、富士河口湖工場に続く3番目の拠点として、豊かな地域資源を活かした持続可能なビジネスモデルの構築を目指しています。地方創生への貢献という意味でも、非常に意義深い選択と言えるでしょう。

約1万5000平方メートルに及ぶ広大な敷地には、ユズやスダチ、ミカンなどの「和かんきつ類」を育てる自社農園が造成される予定です。さらに敷地内には、果樹からエッセンスを抽出する工場だけでなく、成分の効能を科学的に分析する「和かんきつ研究所」も建設されます。建物の延べ床面積は998平方メートルに達し、2020年7月中の竣工に向けて準備が進行中です。最先端の研究施設が地方に誕生することで、これまで見過ごされていた植物の新たな価値が発見されるかもしれません。

松山油脂の定番である「Mマークシリーズ」では、かねてより国産ユズの精油が効果的に使用されてきました。精油とは、植物の花や果皮から抽出される揮発性の高い芳香物質のことで、化粧品の香りづけや保湿成分として重要な役割を果たします。「果樹は余すことなく活用する」という松山剛己社長の力強い言葉通り、収穫した果実は1つの生産ラインで無駄なく処理される仕組みです。環境への配慮とものづくりへの真摯なこだわりが、この一貫した生産システムからも明確に伝わってきます。

ここで生産された貴重な精油は、基礎化粧品の原材料として東京や山梨の主要工場へと送り届けられる計画です。一方で、精油を絞った後に残る果汁は爽やかなジュースへと形を変え、新ブランドのドリンクとして世に送り出されます。松山油脂にとって飲料の製造販売は完全に未知の領域であり、初の挑戦となるでしょう。お肌に優しい製品を作り続けてきた企業だからこそ、体の中から綺麗になれるような、安心安全で美味しい飲み物を開発してくれるに違いありません。

同社が西日本初となる拠点に徳島を選んだ背景には、四国特有の温暖な気候がもたらす果樹の多様性があります。しかし現在、世界的なナチュラル志向の高まりからユズ精油の需要が急増しており、1キログラムあたり数万円という価格高騰が課題となっていました。今回の新拠点設立には、自社で栽培から手がけることによって、高品質な原材料を外部の市場環境に左右されず、安定的に確保するという極めて現実的かつ戦略的な狙いも隠されているのです。

統計データに目を向けると、2016年の国内におけるユズの生産量は2万6000トンを記録しており、その8割近くが四国に集中しています。また、松山油脂が今後の活用を狙うスダチに関しては、徳島県が全国シェアのほぼ100パーセントを占める独占状態です。山神果樹薬草園ではすでにユズやダイダイの植樹を終えており、今後は甘夏やレモン、さらにはドクダミといった伝統的な薬草の栽培も視野に入れています。日本の植物が持つ力を引き出す試みに、胸が高鳴ります。

さらに嬉しいニュースとして、敷地内には一般の観光客や住民が気軽に立ち寄れるお洒落なカフェも併設される見込みです。地域に開かれた場所を目指す同施設では、工場の責任者から農園のスタッフにいたるまで、地元を中心に15人程度の雇用を生み出す方針を打ち出しています。2020年6月から募集が始まるこの採用活動は、過疎化が進む農村に新しい風を吹き込むはずです。「農業の活性化に役立ちたい」という社長の熱い想いは、確実に実を結ぶことでしょう。

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