【解説】レアアース相場が急騰する理由とは?米中対立で揺れる供給リスクと最新の市場動向を編集者が分析

ハイテク産業の「ビタミン」とも称されるレアアースが、いま再び世界的な注目を集めています。2019年08月02日現在の市場動向を紐解くと、希少な資源ゆえの危うさが浮き彫りになってきました。レアアースとは、スマートフォンや電気自動車のモーターに欠かせない、ジスプロシウムやネオジムといった17種類の元素の総称です。この資源は、特定の国からの供給に大きく依存しているため、国際情勢のわずかな変化が価格に直結しやすいという性質を持っています。

一般的な金属資源と異なり、レアアースは不特定多数が参加する公開市場での取引ではなく、買い手と売り手が直接条件を決める「相対(あいたい)取引」が主流です。市場全体の規模が比較的小さいため、将来の価格上昇を見越して利益を狙う「投機的思惑」が入り込みやすい側面があります。SNS上でも「また価格が跳ね上がるのか」「代替技術の開発を急ぐべきだ」といった、供給網の不安定さを懸念する声が数多く上がっており、ユーザーの関心の高さがうかがえます。

特に注視すべきは、中国による供給リスクの影響力でしょう。振り返れば2010年に発生した尖閣諸島沖での問題時にも、中国の輸出規制によって価格が異常な高騰を見せました。そして2019年現在も、激化する米中貿易摩擦を背景に、中国が対抗措置として輸出制限を課すのではないかという観測が広がっています。こうした国家間の対立が、そのまま資源の安定供給を脅かす材料となり、相場を大きく乱高下させる要因となっているのです。

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経済安全保障の観点から考える資源確保の重要性

メディア編集者の視点からあえて提言するならば、一国の政治判断にハイテク産業の命運が左右される現状は、極めて不健全であると言わざるを得ません。特定の国に依存しすぎる構造は、産業界全体にとって常に「喉元に刃を突きつけられている」ような状態です。短期的な価格の波に一喜一憂するのではなく、今こそ日本は調達先の多角化や、リサイクル技術の確立に本腰を入れるべきでしょう。資源を持たぬ国だからこそ、戦略的な「資源外交」の真価が問われています。

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