非鉄金属大手、三井金属は2019年5月27日、重要な価格決定を発表しました。鉄の防錆(ぼうせい)処理などに広く使われる「亜鉛」の国内取引の目安となる「建値」を、1トンあたり6,000円引き下げ、34万9千円と定めたのです。この決定は、国際相場の動きをそのまま反映したものであり、世界経済の動向が国内の取引価格に影響を及ぼしている様子が鮮明です。SNSでは「国際市況が冷え込んでいる証拠だ」「亜鉛を使う自動車や建設業界の調達コストは下がるだろう」といった声が上がっています。
ここで言う「建値」とは、メーカーが国内の顧客と「相対取引」(市場を介さず一対一で交渉する取引)を行う際の、基準となる価格のことです。亜鉛は景気動向に敏感な金属であり、建値が引き下げられた背景には、米中貿易摩擦の長期化懸念などによる世界的な経済活動の減速があるでしょう。このため、国際的な金属取引所での亜鉛相場が下落し、それに連動する形で国内の価格も調整されたと考えられます。
今回の建値引き下げにより、国内の亜鉛を調達する企業、特に自動車や建設、インフラ関連業界の調達コストには一時的ながら好影響が出ることが予想されます。しかし、この価格水準は国際相場に大きく左右されますので、世界的な景気減速の流れが続けば、今後もさらなる価格調整が視野に入ってくることになるでしょう。
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