2020年に開催される東京パラリンピックを彩る「聖火リレー」の概要が、2019年11月22日に大会組織委員会から発表されました。今回のリレーは、単なる火の継承にとどまらず、社会の在り方を問い直す「共生社会」の実現を大きなテーマに掲げています。全国の市区町村で生み出された火が一つに集う、壮大なストーリーが幕を開けます。
SNS上では「初めて会う3人が一緒に走るなんて素敵」「自分の街でも火が作られるのが楽しみ」といった期待の声が続々と上がっています。特に、自治体ごとに独自のスタイルで火を起こすという自由度の高さが注目を集めており、地域独自の文化や伝統が反映された個性豊かな採火シーンが見られるのではないでしょうか。
全国700以上の自治体で生まれる「はじまりの火」
パラリンピックの聖火は、オリンピックとは異なるユニークなプロセスで誕生します。2020年8月13日以降、全国47都道府県の700を超える市区町村で「採火式」が実施される予定です。これは、特定の場所から火を運ぶのではなく、日本各地の熱意を一つの炎に凝縮させるという、非常に民主的で温かみのある手法だといえます。
ここで興味深いのは、「採火」の方法が各自治体の創意工夫に委ねられている点です。伝統的な火おこし器を使うこともあれば、最先端のデジタル技術を駆使したバーチャルな映像の炎も認められています。まさに、古い歴史と新しい技術が共存する、現代の日本を象徴するような演出が期待できるでしょう。
また、パラリンピック競技の原点といわれるイギリスの「ストーク・マンデビル」でも火が採られ、日本の各地から届いた炎と合流します。こうして集まった聖火は、2020年8月21日に東京都内で開催される「集火式」によって、最終的にたった一つの大きな輝きへと生まれ変わるのです。
「初めて出会う3人」が紡ぐ、新しい絆のカタチ
リレーのランナー構成にも、共生社会という理念が色濃く反映されています。一人で走るオリンピックのリレーとは対照的に、パラリンピックでは「初めて出会う3人」が1組となってバトンを繋ぎます。性別、年齢、障害の有無といった垣根を超え、その場で出会った仲間たちと手を取り合いながら約200メートルを進む姿は、感動を呼ぶに違いありません。
この仕組みは、多様な人々が助け合い、認め合う社会の縮図と言えるでしょう。編集者の視点から見ても、見ず知らずの人たちが一つの目的のために歩調を合わせるという演出は、分断が進みがちな現代において、非常に力強いメッセージになると確信しています。
リレーのルートは、観光地だけでなく、福祉施設や学校の周辺も走行ルートとして想定されています。2020年8月18日の静岡県を皮切りに、千葉県、埼玉県、そして東京都へと繋がっていく4日間の旅路。詳細なルート発表は2020年の春頃を予定していますが、日常の風景の中にパラリンピックの情熱が溶け込む日が待ち遠しいですね。
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