インド市場の「リスク」が激変?モディ政権の改革と日本企業の新たなビジネスチャンス

13億人という圧倒的な人口を抱え、世界中の投資家から熱い視線を浴びている巨大市場インド。かつては「進出リスクが極めて高い国」というイメージが先行していましたが、今まさにそのビジネス環境が劇的な変化を遂げています。2019年11月18日現在の最新動向を、ジェトロの専門家の知見を交えてお伝えしましょう。

SNS上では「インドでのビジネスは修行のようだ」という声が聞かれる一方で、「最近はデジタル化のスピードが恐ろしく早い」と驚きを隠せないビジネスパーソンの投稿も目立っています。かつて日本企業を悩ませたインフラの遅れや複雑な手続きは、もはや過去のものになりつつあるのかもしれません。

スポンサーリンク

世界が驚愕するビジネス環境の劇的な改善

モディ首相の強力なリーダーシップのもと、インド政府は投資環境の改善を最優先事項として掲げてきました。世界銀行が発表した「Doing Business 2020」では、インドはなんと63位にまで躍進しています。2014年時点では142位だったことを考えれば、わずか5年で80位近くもランクを上げたことになり、これは驚異的なスピードと言えるでしょう。

この評価の向上は、単なる数字上のマジックではありません。政府は今後5年以内に「世界トップ50」入りを果たすという野心的な目標を掲げており、その本気度は並々ならぬものです。投資先としての魅力は、日を追うごとに着実に高まってきているのが現状です。

日系企業のリアルな声が示すリスクの低下

ジェトロが実施した2018年度の実態調査によれば、かつて約7割の企業が不満を漏らしていた「インフラ整備」や「税制の煩雑さ」といったリスク項目は、今や5割程度にまで低下しました。具体的には、停電の減少や道路整備の加速といった物理的なインフラ改善が目に見える形で進んでいるのです。

また、複雑だった間接税を一元化した「GST(物品・サービス税)」の導入も、企業の事務負担を大幅に軽減しました。GSTとは、全インドで共通の税率を適用する画期的な仕組みで、州をまたぐ物流の停滞を解消した最大の功労者です。

「デジタル・インディア」がもたらす行政の透明化

さらに注目すべきは、モディ政権が掲げる「デジタル・インディア」のスローガンです。これは、行政手続きを徹底的にオンライン化し、透明性を高める取り組みを指します。以前は窓口での煩雑なやり取りや許認可の不透明さが壁となっていましたが、現在はデジタル化により効率が飛躍的に向上しました。

もちろん、これほど巨大な国でリスクを完全にゼロにすることは不可能です。しかし、インドはもはや「不透明な国」から「対策を練れば十分に攻略可能な市場」へと進化したと感じます。成功の鍵は、変化を恐れず、現地の法務・税務に精通した専門家やジェトロを賢く活用することに集約されるでしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました