2019年11月25日現在、日本の外食業界に大きな変革の波が押し寄せています。すかいらーくホールディングスやロイヤルホールディングスといった業界の巨頭たちが、年末年始の休業を大幅に拡大することを決定しました。これまでは「24時間365日営業」が当たり前だった風景が、今まさに塗り替えられようとしているのです。
深刻化する人手不足を背景に、各社は「従業員の満足度」を最優先する姿勢を鮮明に打ち出しています。外食や宿泊サービス業における大卒者の3年以内離職率は、現状で約5割と他産業に比べて非常に高い水準にあります。この課題を解決するためには、これまでの労働環境を根本から見直すことが急務となっているのでしょう。
ガストもジョナサンも!すかいらーくが見せる「時短」の決断
具体的な動きを見ていくと、すかいらーくホールディングスは驚きの規模で対策を講じています。2019年12月31日の夕方から2020年1月1日の正午にかけて、全店舗の8割にあたる約2700店で営業を停止する予定です。対象には「ガスト」や「バーミヤン」、「ジョナサン」といったお馴染みのブランドが数多く含まれています。
通常、これらの店舗では深夜2時までの営業や24時間稼働が基本ですが、今年の年末年始は家族や大切な人と過ごす時間を確保するために舵を切りました。2018年末にも一部で時短営業を試行していましたが、今回はその対象と時間を大幅に増やしています。一歩踏み込んだこの決断は、現場で働くスタッフの士気を大きく高めるに違いありません。
ロイヤルホストは「元日休業」を常識に!進む脱・24時間営業
一方、ロイヤルホールディングスはさらに踏み込んだ休業計画を発表しました。主力の「ロイヤルホスト」約200店舗において、2019年12月31日と2020年1月1日を完全に休業日とする2連休を導入します。実は同社、2017年までに24時間営業を全廃しており、すでに「質の高いサービスは従業員の休息から生まれる」という信念を体現しているのです。
興味深いことに、営業時間を短縮したにもかかわらず、ロイヤルホールディングスの2019年1月から9月期の既存店売上高は前年比3.2%増と好調を維持しています。また、英国風パブを展開するハブも、商業施設内の店舗を除き2020年1月1日を全店休業とします。短縮営業が必ずしも収益悪化を招かないことを、これらの数字が証明しているのではないでしょうか。
消費者の意識変革と「おもてなし」の未来
コンビニの営業時間を巡る議論が社会問題となる中、私たち消費者の意識も変わり始めています。ある調査によれば、深夜営業を必要と感じている人はわずか13.5%に過ぎません。SNS上でも「正月くらい休んで当然」「便利さより働く人の笑顔が見たい」といった共感の声が溢れており、休業を歓迎するムードが広がっているのは非常に喜ばしいことです。
編集者としての私見ですが、この動きは単なる「守り」ではなく、持続可能なサービスを維持するための「攻め」の戦略だと感じます。無理な営業で疲弊したスタッフよりも、しっかりと休養を取り活力を養ったスタッフが提供する料理やサービスのほうが、結果として顧客の満足度を高めるはずです。日本の「おもてなし」が、より健全で豊かな形へ進化することを期待して止みません。
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