銀行システム開放へ加速!NTTデータと全銀協が挑むフィンテック審査代行の革新的な仕組み

金融業界に今、大きな変革の波が押し寄せています。2019年12月15日、全国銀行協会とNTTデータは、フィンテック企業が銀行のシステムを安全かつ円滑に利用できる環境を整えるため、新たな審査代行サービスを開始することを明らかにしました。これは、IT技術を駆使して革新的な金融サービスを生み出す「フィンテック」の普及を、裏側から強力にバックアップする画期的な試みと言えるでしょう。

現在、銀行と外部企業をつなぐ「オープンAPI」という仕組みの導入が急務となっています。これは、銀行が持つ顧客データなどのシステムを外部に開放し、安全に連携させるための窓口のようなものです。しかし、銀行側には「預金者の情報を守る」という重い責任があるため、接続を希望する企業ごとに厳格なセキュリティ審査を行わなければなりません。この煩雑な手続きが、新サービス誕生の壁となっていました。

SNS上では「家計簿アプリが急に使えなくなったら困る」「銀行の審査が遅すぎる」といった不安や不満の声が目立っています。実際、フィンテック企業の多くはスタートアップであり、全国に点在する地方銀行と一つずつ個別交渉を行い、膨大な書類を提出するだけの人手も時間も足りないのが現実です。このままでは、便利なサービスが社会に浸透する前に、手続きの停滞によって失速してしまうリスクがあります。

そこで期待されているのが、NTTデータによる審査の肩代わりです。全銀協の呼びかけに応じた約20の地方銀行が、この仕組みを利用する見通しとなりました。専門的な知見を持つNTTデータが、フィンテック企業の管理体制やシステムの安全性を一括して確認することで、銀行側の負担は劇的に軽減されます。これにより、これまで数ヶ月を要していた接続までの期間が、大幅に短縮されることが期待できるでしょう。

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2020年5月の期限に向けて銀行法改正が迫る決断

この動きの背景には、2017年に改正された銀行法の存在があります。法改正により、フィンテック企業は2020年5月31日までに各銀行と正式な契約を結ぶことが義務付けられました。しかし、金融庁が130行を対象に行った調査によれば、2019年9月30日時点でも、いまだ1社とも契約を完了していない銀行が6割近くに達しています。この遅れは、既存サービスの停止という最悪の事態を招きかねません。

私は、今回の提携こそが日本の金融DX(デジタルトランスフォーメーション)を成功させる鍵になると確信しています。銀行が自前主義にこだわり、門戸を閉ざし続ける時代は終わりました。セキュリティーの質を落とさずに審査を効率化する「共同化」のモデルは、リソースの限られた地銀にとっての救世主です。利便性と安全性の両立こそが、ユーザーが真に求めている金融の未来像ではないでしょうか。

利用者がパスワードを預けなくても情報を連携できる、よりクリーンで安全な接続環境が整えば、フィンテックの可能性はさらに広がります。今回の全銀協とNTTデータの連携は、停滞していた交渉を加速させ、私たちの生活をより便利にするための大きな一歩です。来年5月の期限に向け、金融界がどこまでスピード感を持って変われるのか、その動向から目が離せません。

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