岡野バルブが22年ぶりの最終赤字へ。原発関連の工期遅延が響く業績悪化の真相と今後の展望

北九州市に本拠を置く老舗メーカー、岡野バルブ製造が衝撃的な業績予想の修正を発表しました。2019年12月18日、同社は2019年11月期の連結最終損益が9億8000万円の赤字に転落する見通しを明らかにしています。前年の1億6500万円という黒字から一転しての巨額赤字となり、その規模は過去最大を記録する見込みです。

今回の業績悪化の主因は、原子力発電所に関連する工事の遅れにあります。震災対策として需要が高まっていた「震災対策弁」の納期が、翌年である2020年11月期までずれ込んでしまいました。売上高も前年同期から12%減の66億円程度に留まる模様で、主力事業の進捗管理が経営に大きな影を落としている現状が伺えます。

さらに追い打ちをかけるのが、原発施設向け部品の「在庫評価損」の計上です。これは、再稼働や工事の停滞により、保管している部品の資産価値が低下したと判断して損失を計上する会計処理のことです。この2億円余りの損失に加え、本業の儲けを示す営業損益も8億7000万円の赤字となる見込みで、2期連続の苦境に立たされています。

SNS上では、この発表を受けて「日本のエネルギー政策の影響がダイレクトに企業を直撃している」「技術力がある会社だけに、工期の遅れによる損失は歯痒い」といった懸念の声が上がっています。また、資産としての価値を見込んでいた「繰り延べ税金資産」の取り崩しによる税負担の増加も、投資家の間で重く受け止められているようです。

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編集者から見た岡野バルブ再生への課題

筆者は、今回の赤字は単なる一時的な不運ではなく、原子力業界全体の不透明さを象徴していると感じます。高度な技術を要するバルブ製造において、特定のインフラ事業に依存するリスクが顕在化した形です。22年ぶりの赤字という厳しい局面ですが、これを機にエネルギーミックスの変化に対応した事業の多角化を進めることが急務でしょう。

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