理系採用に革命を!東大生起業家が挑む「ラボベース」が研究者の未来を救う

深刻なIT人材不足に悩む現代のビジネス界において、今最も熱い視線を浴びているスタートアップがあります。それが、現役の東京大学学生(休学中)である加茂倫明社長が率いる「POL」です。彼らが運営する理系学生に特化したデータベース「ラボベース」は、研究と就活の両立に悩む学生たちの救世主として急速に支持を広げています。

2019年12月19日現在、ラボベースの登録学生数は約1万8000人に達し、年初からわずか1年足らずで2倍以上に成長しました。利用企業も約160社と順調な伸びを見せており、SNS上でも「研究内容でスカウトが来るのが画期的」「地方大学でもチャンスがある」と、理系特有の悩みに寄り添った仕組みが大きな反響を呼んでいます。

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10億円の資金調達と組織の急拡大

2019年9月24日には、10億円という巨額の資金調達を発表し、業界を驚かせました。この投資は「研究」という領域の市場性と、加茂社長率いるチームの突破力が評価された結果と言えるでしょう。1月時点で20名ほどだった社員数は現在約50名にまで増えており、加茂社長自身も業務の4割を自社の人材採用に費やすほど組織づくりに心血を注いでいます。

急成長する組織において加茂社長が今、最も重視しているのがマネジメント層の強化です。経営陣のビジョンを現場へ正確に伝えるため、社内コミュニケーションの質を日々磨いています。単なる仲良しグループではなく、プロフェッショナルな集団として「研究者の可能性を最大化する」という目標に向かって邁進している姿が印象的です。

SaaSモデルを支える「カスタマーサクセス」の真髄

POLが採用しているビジネスモデルは、現在注目を集めている「SaaS(サース)」形式です。これは「Software as a Service」の略称で、ソフトウェアをクラウド経由で提供し、月額料金などで利用する形態を指します。このモデルで成功の鍵を握るのが、顧客の成功を支援することで解約を防ぐ「カスタマーサクセス」という概念です。

現在、全社員の5分の1にあたる10名をこの専門部署に配置しています。単にツールを売って終わりではなく、どの学生にいつアプローチすべきかといった採用コンサルティングまで踏み込んでいるのが強みです。2020年に向けてはこの体制をさらに強化し、顧客満足度を高めながら新規開拓を加速させる戦略を描いています。

博士人材の活躍が日本の未来を創る

加茂社長が解決したい課題は、単なる新卒採用に留まりません。特に日本で軽視されがちな「博士人材」のキャリア支援には並々ならぬ情熱を燃やしています。企業で活躍する博士が少ない現状を打破するため、オンラインでのマッチングイベントやキャリア相談窓口、さらには研究を支援する奨学金制度の構築まで視野に入れています。

就活のルールが変わり、通年採用へとシフトしている現在の環境は、同社にとって大きな追い風です。学生が研究室の推薦枠という狭い選択肢に縛られず、自らの専門知識を武器に世界中の企業と繋がれる。加茂社長が目指すのは、研究者が「研究に没頭しながら理想のキャリアを歩める社会」であり、その情熱が理系学生の心を掴んでいるのです。

編集者の視点から見ても、POLの強みは「当事者意識」の強さにあります。地方大学の研究室をインターン生が泥臭く歩いて信頼を築く。そのアナログな努力が、デジタルのデータベースをより強固なものにしています。2020年に向けて、彼らが日本の「研究のあり方」をどう変えていくのか、目が離せません。

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