デジタル通貨が揺るがす国家の威信!日欧など6つの中央銀行が共同研究に乗り出した本当の理由と未来への一手

世界のお金の仕組みが、今まさに歴史的な転換期を迎えようとしています。2020年1月22日、日本銀行や欧州中央銀行(ECB)を含む主要な6つの中央銀行と国際決済銀行(BIS)が、デジタル通貨(CBDC)の発行に向けた共同研究を行うことを発表しました。これにはネット上でも「ついに国が動いた」「未来の財布はどうなるの?」と大きな反響を呼んでいます。単なる電子マネーの流行ではなく、国家の通貨管理そのものを揺るがす重大な事態が背景にあるのです。

各国が警戒を強める最大のきっかけは、民間企業である米フェイスブックが主導するデジタル通貨「リブラ」の存在でしょう。SNSでは「便利になりそう」と歓迎する声がある一方、政府や中央銀行は強い危機感を抱いています。なぜなら、一企業が発行するお金が世界中に普及してしまうと、国がコントロールする金融政策(金利や通貨の量を調整して景気や物価を守る仕組み)が全く機能しなくなる恐れがあるからです。さらに、犯罪組織による資金洗浄に悪用されるリスクも指摘されています。

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中国の「デジタル人民元」がもたらす覇権争い

さらに中央銀行を焦らせているのが、中国が政府主導で開発を進める「デジタル人民元」の動向です。これは従来の紙幣とは異なり、高度な暗号技術を用いてデータ化された法定通貨のことを指します。中国はまず国内の銀行を経由して市民へ間接的に流通させる計画ですが、日本の麻生太郎財務相は、これが将来的に国際決済へ進出することに強い警戒感を示しました。中国が進める巨大経済圏構想「一帯一路」を通じて、世界的な影響力が拡大する可能性を視野に入れているのです。

これまで世界の経済は、米ドルという「基軸通貨(国際間の取引で最も信用され広く使われるお金)」を中心に回ってきました。しかし、中国がデジタル化によってその覇権を奪おうとする動きに対し、日欧の主要国が手を組んで対抗しようとする思惑が透けて見えます。この連合には、デジタル通貨の研究にまだ慎重な姿勢を崩さない、米国の連邦準備理事会(FRB)を巻き込みたいという狙いも含まれているのでしょう。

編集部の視点:私たちが迎える新しいお金のカタチ

かつて19年には、英イングランド銀行のカーニー総裁が世界共通のデジタル通貨構想を打ち出し、物議を醸したことも記憶に新しいところです。国ごとに異なる思惑があるため、すぐに世界統一のデジタルマネーが誕生するわけではありません。しかし、利便性の向上だけでなく、国家間のパワーバランスや安全保障の観点からも、独自のデジタル通貨を真剣に検討せざるを得ない時代が到来したといえます。

私は、この中央銀行によるデジタル通貨への挑戦を大いに歓迎すべきだと考えます。民間のキャッシュレス決済が乱立する現代において、国が保証する圧倒的な安心感を持ったデジタルマネーの誕生は、私たちの生活をより豊かで効率的なものに変えてくれるはずです。国家の威信をかけたこのデジタル通貨戦争が、利便性とセキュリティを高い次元で両立させる素晴らしい技術革新へとつながることを、大いに期待したいところですね。

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