JPモルガンが過去最高益を更新!アメリカ景気とメガバンクの好決算から読み解く未来の経済動向

アメリカの金融界から、世界を驚かせる驚異的なニュースが飛び込んできました。米銀最大手であるJPモルガン・チェースが2020年1月14日に発表した2019年の年間純利益は、前年比12%増の364億ドル(約4兆円)に達したのです。この数字はアメリカの銀行史における過去最高益を塗り替える歴史的な快挙となります。同時に発表されたシティグループの年間純利益も8%増の194億ドルと堅調で、メガバンクの勢いが止まりません。

SNS上では「4兆円の利益は規模が大きすぎて想像がつかない」「アメリカの個人消費の強さは本物だ」といった驚きの声が相次いでいます。今回の大躍進を牽引したのは、私たちの生活にも身近なクレジットカードの利用や各種ローンの増加といった個人向け事業でした。現在の米国は失業率が50年ぶりの低水準を記録しており、お給料の引き上げも広がっています。こうした雇用の安定が、個人の旺盛な消費行動を支えているのでしょう。

2019年10月から12月の四半期で見ても、JPモルガンの純利益は前年同期比21%増の85億ドルと、市場の予想を大きく上回りました。これを受けて同日の株式市場では、同社の株価が1%を超える上昇を見せています。最高経営責任者(CEO)のジェイミー・ダイモン氏は、世界経済の安定や貿易摩擦の緩和が年末にかけて投資家心理を改善させたと分析しており、債券取引を中心とした市場部門の収入が大きく伸びたことも勝因です。

しかし、すべてが順風満帆だったわけではありません。米連邦準備理事会(FRB)が2019年7月から10月にかけて合計0.75%の利下げに踏み切ったことで、「利ざや」が圧迫される事態となりました。利ざやとは、銀行が貸し付けた際の金利と、預金者に支払う金利の差額(もうけ)のことです。中央銀行が金利を下げる金融緩和を行うと、銀行が得られる利幅は狭くなります。実際に各行とも利ざやが縮小する逆風に直面しました。

この金利低下という厳しい環境を、JPモルガンは圧倒的な顧客基盤による取引量の拡大でカバーしたと言えます。一方で、同じメガバンクでもウェルズ・ファーゴの2019年10月から12月期の純利益は、前年同期比53%減の28億ドルと激しく落ち込みました。これは2016年に発覚した不正営業問題に関連する巨額の訴訟費用を計上したことが原因であり、企業のコンプライアンス(法令遵守)がいかに経営の命運を分けるかが浮き彫りとなっています。

編集部の視点として、今回の決算は「アメリカ経済の底力」を証明した重要な局面だと考えます。中央銀行の利下げという逆風を、一般市民の活発な消費パワーで跳ね返した形です。ただし、ネットバンキングの普及による預金増加などデジタル化の波も押し寄せており、今後は金利動向だけでなく、テクノロジーへの対応力や企業倫理の透明性が、メガバンクの覇権争いを左右する鍵になることは間違いありません。

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