【新型肺炎】日中交流イベントが相次ぎ中止・延期へ!学校現場の苦悩と修学旅行先の変更にSNSでも不安広がる

世界中で猛威を振るい始めている新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大に伴い、子どもたちの貴重な国際交流の機会が次々と失われています。感染の波は発生源とされる中国湖北省武漢市から中国全土へと広がっており、日本国内でも2020年01月29日に武漢からの入国者以外で2人目となる感染者が確認されました。これを受けて、中国から訪れる予定だった生徒たちとの交流イベントが延期や中止に追い込まれるケースが相次いでいるのです。

特に影響を大きく受けているのが、教育旅行を通じた日中交流の現場でしょう。「日中交流は学生の国際理解を促す重要な機会であり、各校が多くの準備を重ねてきただけに中止は本当に残念です」と、公益財団法人「大阪観光局」の担当者は深くため息をつきます。例年1月から2月の中国の春節(旧正月)休暇の時期には、異文化理解を目的とした授業や地域交流が活発に行われていましたが、2020年1月末以降の予定はすべて中止という異例の事態を迎えています。

中国政府が団体旅行の禁止措置を講じたことも、日本の学校現場に決定的な打撃を与えました。和歌山県内の中学校では、2020年02月中旬に約90人の中国の同世代の生徒を迎え、全校生徒で歌や授業を楽しむ温かい文化交流を計画していたそうです。しかし、この大規模なイベントも中止せざるをえなくなりました。学校の教頭先生は、保護者から感染への懸念の声が上がっていたことを明かしつつ、楽しみに練習を重ねていた生徒たちの気持ちを想い、肩を落としています。

インターネット上のSNSでも、この切ない現状に対して「子どもたちがかわいそう」「命には代えられないけれど、準備してきた努力が消えるのは悲しい」といった同情の声が溢れています。その一方で、「学校で感染が広がったら一溜まりもないため、中止の判断は賢明だ」という現実的な意見も多く、世間の不安の大きさがうかがえるでしょう。安全確保と貴重な体験の機会という、相反する課題の間で教育現場は激しく揺れ動いているのです。

緊迫した状況の中で、必死の防衛策を講じながら交流を強行した学校もありました。2020年01月下旬に交流事業を実施した大阪府内の学校では、中国からの参加者全員に対し、発熱や下痢といった症状の有無を厳重にチェックしています。さらに、感染の epicenter(エピセンター:流行の中心地)である武漢市への渡航歴まで徹底して確認を執り行いました。実際に発熱が見られた人には参加を見合わせてもらうなど、極めて厳格な水準での水際対策が敷かれたようです。

さらに、この感染の嵐は中国国内に留まらず、他国を目的地とする修学旅行の計画にも甚大な影を落とし始めています。佐賀市にある龍谷高校では、2020年02月09日から2020年02月13日にかけて、2年生の65人がタイのバンコクへ修学旅行に赴く予定を立てていました。しかし、タイ国内でも感染者が増加している事態を重く見た学校側は、2020年01月24日の緊急会議にて海外渡航の中止を速やかに決断し、行き先を急遽国内へと切り替えています。

この苦渋の決断に伴い、1人あたり約17万円の旅行代金に対して20%におよぶ約3万円のキャンセル料が発生することとなりました。学校側は2020年01月28日に保護者向けの説明会を開催し、教頭先生によれば「生徒の安全を最優先とする方針におおむね理解をいただけた」とのことです。予期せぬ経済的負担が生じるにもかかわらず、多くの保護者がこの判断を受け入れた事実からも、未知のウイルスに対する恐怖が社会に浸透していることが分かります。

教育界だけでなく、行政レベルの草の根外交にも深刻な麻痺が生じています。NPO法人「大阪府日本中国友好協会」の報告によると、2020年02月に中国山東省の地方政府関係者らで構成された訪日団が大阪府庁などを訪問する計画が進められていました。しかし、こちらも新型肺炎の情勢悪化を考慮して、直前で延期が確定したということです。濃厚接触者(患者と至近距離で長時間過ごし感染リスクが高まった人)への警戒もあり、活動再開の目途は立ちません。

メディア編集者としての私の視点ですが、今回の学校や行政の迅速な中止・変更の判断は、乗客乗員の命を守るためにも絶対に必要だったと考えます。国際交流がもたらす子供たちの成長は計り知れませんが、それは確かな安全という土台があってこそ成り立つものです。今は一刻も早くこの事態が収束し、再び子供たちが国境を越えて笑顔で握手を交わせる日が戻ることを願ってやみません。教育機関は、この危機を乗り越える代替の学びを模索すべきでしょう。

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