世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルスですが、その影響は私たちの身近な観光地にも深刻な影を落としています。静岡県観光協会が2020年2月7日に発表したデータによると、県内のホテルや旅館における宿泊予約のキャンセル数が、2020年2月5日時点でなんと9万277人に達したことが判明しました。中国政府による団体ツアーの禁止措置などが引き金となり、インバウンドと呼ばれる訪日外国人旅行者の足が急激に遠のいている状況です。
今回の調査は2020年1月から2020年3月までの宿泊分を対象に、県内34の主要観光エリアから集計されました。そのうち実に28地域が「大打撃を受けている」と頭を抱えています。内訳を見ると、すでに2020年1月だけで8078人が取り消したほか、2020年2月分が5万3675人、2020年3月分も2万8524人に上りました。加盟していない施設もあるため、実際の被害規模はこれを遥かに上回るでしょう。
浜松エリアに大きな打撃!現場から悲痛な声も
特に深刻なのが浜松市内の3地域で、全体の約半分を占める4万2080人のキャンセルを記録しました。SNS上でも「楽しみにしていた浜名湖旅行を泣く泣く諦めた」「地元の観光地がガラガラで切ない」といった悲痛なつぶやきが溢れており、事態の重さがうかがえます。現場の宿泊施設からは、収益の悪化を懸念する声だけでなく、国内の旅行者が「中国人の宿泊客と同じ宿になるのを避けたい」と敏感になっている実態も報告されました。
こうした周囲の過剰な反応に対して、観光協会の橋本勝弘専務理事は、国内の旅行客までが過度に外出を控えてしまわないよう、安心安全をアピールする先手を打っていきたいと決意を語っています。さらに事態は宿泊現場だけに留まりません。静岡県が地元の旅行会社83社を対象に実施した調査では、日本人による旅行の解約や延期も、すでに5701人に達していることが浮き彫りになりました。
編集部の視点:今こそ過度な自粛を止め、応援の旅へ
見えないウイルスの脅威に対して、誰もが不安になるのは当然の心理だといえます。しかし、不確実な情報に惑わされて日本人が国内旅行まで完全に自粛してしまうのは、地域経済をさらに冷え込ませる悪循環を生むだけではないでしょうか。現場のホテルや旅館は、徹底した衛生管理とアルコール消毒などの対策を講じて、ゲストを温かく迎える準備を整えています。
適切な予防策を講じた上で、今こそお気に入りの観光地を訪れることが、苦境に立たされた観光業への最大の応援になるはずです。一刻も早い事態の終息を願いつつ、私たちは冷静な判断を失わずに、魅力溢れる静岡の街や温泉街を支えていきたいものですね。
コメント