静岡県経済に暗雲? 2019年4~6月期の景況感が2期連続悪化、米中貿易摩擦の影響を徹底解説

2019年6月14日、静岡財務事務所が発表した法人企業景気予測調査の結果は、県内経済の先行きに対する警戒感を広げています。2019年4月~6月期の静岡県内全産業の景況判断指数(BSI)はマイナス11.7を記録し、これは2四半期連続のマイナス圏突入となったばかりか、1月~3月期からマイナス幅が6.5ポイントも拡大したという厳しい数字です。

このBSIという専門用語は、景気が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いて算出される指数で、マイナスが大きいほど景気後退の認識が強まっていることを示しています。この度のマイナス幅は、2016年4月~6月期以来の大きさであり、現在の景況感の悪化が一時的なものではない可能性を示唆していると言えるでしょう。

景況感悪化の背景には、世界経済の減速懸念、そして何よりも米中貿易摩擦の激化が挙げられます。アメリカと中国という巨大経済圏の対立は、グローバルなサプライチェーンに混乱をもたらし、特に輸出依存度の高い日本の、そして静岡県の製造業に大きな影を落としていると推察されます。SNS上でも「やはり貿易摩擦の影響は避けられない」「景気の山が過ぎたかも」といった、不安視する声が多く見受けられます。

業種別の内訳を見ても、懸念は深まります。製造業はマイナス15.2(前期比0.9ポイント悪化)、非製造業もマイナス8.7(前期比9.9ポイント悪化)と、産業全体で景況感が後退しています。特に、生産用機械や輸送用機械といった基幹産業、そして卸・小売といった非製造業の一部での落ち込みが目立っており、企業規模別では中堅・中小企業で二桁のマイナス幅となるなど、景気の冷え込みが広範に及んでいる状況です。

スポンサーリンク

👀 楽観視はできないが光明も? 10月消費増税前の「駆け込み需要」に期待

しかし、今回の調査には希望の光も見え隠れしています。次期、2019年7月~9月期の見通しBSIは全産業でプラス4.0と、改善を見込む企業が多数を占めているのです。この改善予測の背景には、同年10月に予定されている消費増税前の駆け込み需要に対する強い期待があると考えられます。

増税前に消費者が高額商品などの購入を急ぐ「駆け込み需要」は、短期的に景気を押し上げる効果があります。企業側は、この一時的な特需を取り込むことで、現在の厳しい景況感を打破しようと前向きな姿勢を見せていると言えるでしょう。この調査は、県内企業347社を対象に実施され、299社から回答を得た結果に基づくもので、現場の肌感覚を反映していると見ています。

私自身の意見としては、この駆け込み需要による景況感の改善は一時的なものにとどまる可能性が高いと見ています。根本的な課題である米中貿易摩擦の行方や、世界経済の動向に大きな変化がない限り、その後すぐに景気の反動減に見舞われるリスクは高いと言わざるを得ません。静岡県内企業は、一過性の需要増に頼るだけでなく、新たな販路の開拓や生産性の向上といった、中長期的な体質改善に注力していく必要性が高まっていると強く主張します。

コメント

タイトルとURLをコピーしました