2020年01月15日、アジアの政治地図を大きく塗り替えるニュースが飛び込んできました。台湾の総統選挙において、親米派である現職の蔡英文(ツァイ・インウェン)氏が激戦を制して見事に再選を果たしたのです。今回の選挙は単なる一地域のリーダー選びにとどまらず、実質的にアメリカと中国による「代理戦争」の様相を呈していました。SNS上でも「台湾の自由と民主主義が守られた」「今後の米中関係がどうなるか目が離せない」といった熱い声が世界中から寄せられ、トレンドを席巻しています。
この歴史的な勝利の背景には、アメリカによる強力なバックアップがありました。トランプ政権は中国が仕掛けるSNSを使った巧妙な情報工作、いわゆる「サイバー空間での世論誘導」に対して強く警鐘を鳴らし、事実上、蔡氏の陣営を後押ししたのです。ポンペオ米国務長官が当選を公に祝福したことからも、その蜜月ぶりがうかがえるでしょう。台湾の民意は、中国との安易な経済接近よりも、安全保障の強化を選んだと言えます。
水面下で進む「ファイブアイズ」級の極秘連携
専門家である台湾師範大学の范世平教授は、今後の蔡政権がアメリカとの安全保障協力をさらに加速させると分析しています。具体的には、機密情報を共有する「ファイブアイズ」と呼ばれる国際的なスパイ協定のネットワークに、台湾が水面下で深く関わっていく可能性が指摘されているのです。ファイブアイズとは、アメリカやイギリスなど英語圏の5カ国が結ぶ最高機密の情報同盟を指します。ここに台湾が加わる意味は、アジアの安定において極めて大きいと言えるでしょう。
一方、敗北を喫した形となる中国ですが、決して「武力統一」の選択肢を捨てたわけではありません。習近平政権は現在、アメリカとの貿易摩擦や国内の経済減速など、多くの難題を抱えて手詰まり感があります。それでも、台湾への揺さぶりを諦めることはないでしょう。私個人の見解としても、中国は対話のテーブルに着くポーズを取りつつ、まずは台湾の学者らを通じて情報収集を行い、次なる巻き返しの戦略を練ってくるものと予測されます。
世界の覇権を握る「半導体技術」を巡る攻防
さらに見逃せないのが、現代の産業の米と呼ばれる「半導体」を巡るハイテク覇権争いです。最先端の半導体製造技術を牛耳る台湾は、アメリカにとっても、中国の技術台頭を抑え込むための「最重要の防衛線」となっています。蔡政権は国会に相当する立法院での過半数も維持しており、今後は中国への重要な技術流出を防ぐための厳格な法整備に着手する見込みです。経済面でも、台湾は完全にアメリカ陣営へと舵を切る姿勢を鮮明にしています。
自由と民主主義を掲げる台湾の選択は、今後の東アジア情勢を占う大きな試金石となるはずです。中国の圧力に屈せず、日米欧との経済・安保連携を強める蔡英文総統の手腕に、世界が注目しています。インターネット上でも「半導体のサプライチェーン(供給網)がどう変わるか注視したい」というビジネス層の関心が非常に高まっています。激動する2020年の国際政治において、台湾はまさに主役の一人として輝きを放ち続けるでしょう。
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