2019年6月7日、国際社会の重要な課題である高齢化社会に対応するための、極めて重要な提言が公表されました。主要20カ国・地域(G20)の各国・中央銀行などで構成される「グローバル・パートナーシップ・フォー・フィナンシャル・インクルージョン(GPFI)」と、先進国間の経済協力を行う「経済協力開発機構(OECD)」が共同で、「G20福岡ポリシー・プライオリティ」という提言書を取りまとめたのです。これは、来るべき人生100年時代を見据え、金融サービスが高齢者にどうあるべきかを提言するものです。
この提言書の核となるのは、長期的な資産形成の推進と、金融知識(金融リテラシー)の向上の二本柱を含む計8項目です。超高齢社会を迎える各国へ、老後の生活資金をしっかり確保するための自助努力を支援し、かつ、金融を巡る知識不足で不利益を被らないよう、国民一人ひとりの金融リテラシーを底上げするよう強く呼びかけています。私が編集者としてこの提言に接した感想は、「まさに時宜を得た、未来への羅針盤」と言えるでしょう。
提言の背景には、高齢化が進むことで、加齢に伴い判断能力が低下するなどの行動変化が、金融サービスの利用に大きな影響を与えるという認識があります。高齢者が不適切な金融商品を選んでしまったり、詐欺の被害に遭ったりするリスクが高まるため、こうした行動特性を踏まえた上で、金融機関側が提供すべきサービスや、各国政府が整備すべき環境について具体的に提言しているのです。これは単なる経済政策ではなく、社会的弱者となり得る高齢者を守るための重要な指針であると私は考えます。
この「G20福岡ポリシー・プライオリティ」は、2019年6月8日と9日に福岡市で開催される「G20財務大臣・中央銀行総裁会議」において、各国へ正式に報告される運びとなっています。国際的な場でこの提言が議論されることで、各国の金融当局や中央銀行は、自国の高齢化対策として、この提言の実行を迫られることになるでしょう。特に日本は世界でも類を見ない超高齢社会であり、この提言を最も真剣に受け止め、実現に向けて動くべきであると考えます。
公表を受け、SNS上でも「#高齢化社会」「#金融リテラシー」といったハッシュタグと共に、大きな反響が寄せられています。特に「老後の資金は自分で作るしかない時代が来る」「もっと学校で金融教育をすべき」といった、自助努力と教育の重要性を指摘する意見が多く見受けられました。また、「金融機関は高齢者に対して、より分かりやすい説明と、安全性の高い商品設計を心がけるべき」といった、金融サービスのあり方に対する期待と厳しい視線も同時に示されており、この提言が金融の未来を大きく変えるきっかけとなることを期待せずにはいられません。

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