ウォルマート決算が驚異の92%増益!ネット通販41%増を支える「生鮮宅配」の破壊力とは?

世界最大の小売王者、米ウォルマートが2019年11月14日に発表した2019年8月から10月期の決算は、まさに驚天動地の内容となりました。純利益は前年同期の約2倍に近い92%増、32億8800万ドル(約3600億円)に達しています。この躍進を支えた最大の原動力は、前年比41%増という驚異的な伸びを記録したネット通販事業の存在です。

SNS上では「もはや実店舗だけの企業ではない」「Amazonを猛追する勢いが凄い」といった驚きの声が溢れています。今回の好決算は、ネットで注文した商品を店舗で受け取れる「クリック&コレクト」の拡充や、生活に密着したヘルスケア用品の強化が実を結んだ結果でしょう。売上高全体も2%増の1279億ドルと、巨体でありながら着実な成長を維持しています。

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「冷蔵庫まで届ける」攻めの生鮮宅配がユーザーを魅了

既存店売上高は3.2%増となり、事前の市場予想を上回る快進撃を見せています。特に注目すべきは、2019年9月から本格始動した生鮮食品の会費制宅配サービスです。これは「デリバリー・アンリミテッド」と呼ばれる定額制の仕組みで、忙しい現代人のライフスタイルに合致しました。単に届けるだけでなく、顧客の自宅内にある冷蔵庫まで直接届けるという踏み込んだサービスも話題です。

専門用語として、こうした戦略を「オムニチャネル」と呼びます。これは実店舗とネット通販の境界をなくし、顧客がどこでもシームレスに買い物ができる環境を整えることです。ウォルマートはネット予約済みの食品を受け取れる店舗を全米3000店以上に拡大し、即日配達可能な拠点も1400店まで広げました。利便性を極限まで高めたことが、客数と客単価の両方を押し上げたのでしょう。

国際事業に目を向けると、中国市場が追い風となる一方で、イギリス市場が苦戦するなど明暗が分かれています。しかし、ダグ・マクミロンCEOは「食品や消耗品といった主要カテゴリーで市場シェアを確実に伸ばしている」と断言しました。この自信の裏付けとして、同社は2020年1月期通期の業績予想を上方修正し、1株あたり利益の見通しを従来の予想よりも強気な姿勢に転換しています。

年末商戦へ向けて放たれる「次の一手」と政治への影響

編集者としての視点では、単なる安売り王からの脱却を象徴するのが「体験型サービス」への注力だと感じます。2019年10月からは、子供たちがネット上で人気玩具の遊び方を体験できる「トイラボ」というデジタルコンテンツを開始しました。これは単にモノを売るだけでなく、購入前のワクワク感を演出することで、ECサイトへの流入と顧客ロイヤリティを高める非常に賢明な戦略といえます。

この勢いには、トランプ米大統領もすぐさま反応を示しました。自身のSNSで「非常に素晴らしい数字だ。関税による悪影響は見られず、物価も安定している」と、自政権の経済政策を誇示するかのように絶賛しています。政治的な思惑はさておき、米国の個人消費が依然として力強いことを、ウォルマートの決算数値が証明した形となりました。

マクミロンCEOは「素晴らしい年末商戦を迎える準備は整った」と意気揚々です。デジタルとリアルの店舗網が完全に融合した今のウォルマートには、もはや死角がないのかもしれません。これからのホリデーシーズンにおいて、同社がどのような「買い物体験」を消費者に提供し、さらなる高みを目指すのか、世界中から熱い視線が注がれています。

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