2019年12月02日、ビジネス界に大きな衝撃を与える調査結果が発表されました。日本経済新聞が実施した「日経SDGs経営調査」において、事務機器大手の株式会社リコーが際立った存在感を示しています。今や企業にとって、環境への配慮は単なるボランティアではなく、生き残りをかけた重要な経営戦略へと進化を遂げているのです。
象徴的な光景は、中国の無錫市にあるリコーの印刷用紙工場に広がっています。約3000平方メートルという広大な屋根を埋め尽くす漆黒の太陽光パネルは、まさに圧巻の一言でしょう。このメガソーラー(出力1000キロワットを超える大規模発電設備)は、工場が1年間に消費する電力の約2割を供給しており、クリーンなモノづくりの心臓部として機能しています。
リコーの決意が本物であることを証明したのが、2017年04月の出来事でした。同社は日本企業として初めて「RE100」への加盟を電撃発表したのです。これは事業活動で使う電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目指す国際的な企業連合で、世界の名だたる巨頭が名を連ねています。この先駆的な一歩が、国内のSDGsムーブメントを加速させたのは間違いありません。
ネット上でも「日本企業の意識が変わった」「リコーのスピード感は信頼できる」といった好意的な反響が相次いでいます。2018年度末時点での再生エネ比率は9.4%に達しており、同業他社と比較しても非常に高い水準を維持しています。特にコスト面でメリットのある欧州や中国から先行して切り替えを進める手法は、極めて合理的で賢明な判断と言えるでしょう。
環境と利益を両立させる「環境経営」の具体策
リコーの取り組みは、単なる電力の切り替えに留まりません。A3複合機の組み立て工場では、すでに全電力を再生可能エネルギーで調達する体制を構築しています。さらに、オフィス機器の部品に再生プラスチックを積極的に活用するなど、資源を循環させる「サーキュラーエコノミー(循環型経済)」の実現に向けて着実に歩みを進めている状況です。
特筆すべきは、社員一人ひとりの意識改革に注力している点ではないでしょうか。国内の各支社には約150名もの「SDGsキーパーソン」が配置され、社内啓発の旗振り役を担っています。トップダウンの号令だけでなく、現場レベルで持続可能性を自分事として捉える文化が醸成されている点は、組織として非常に強固な武器になると確信しています。
編集者の視点から見れば、リコーの姿勢は「守り」ではなく、競争優位性を築くための「攻め」の経営です。環境負荷を減らすことが、結果としてグローバル市場でのブランド価値を高め、優秀な人材や投資を呼び込む好循環を生んでいます。これからの時代、SDGsを無視した成長はあり得ず、リコーはその羅針盤となる役割を果たしていくに違いありません。
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