JR九州の変革者・楠元珠代氏が挑む「失敗を恐れない」新規事業!農業×ITで九州を救う多角化戦略の全貌

2019年12月19日、九州のビジネスシーンに新しい風を吹き込む一人の女性に注目が集まっています。JR九州の事業開発本部で副課長を務める楠元珠代氏は、人口減少という逆風にさらされる鉄道事業の枠を超え、驚くべきスピード感で新規事業を次々と形にしています。彼女の視線は今、九州の基幹産業である「農業」へと注がれているのです。

2019年11月中旬、楠元氏は宮崎県のピーマン農家を訪れました。現場の生の声を聞き、テクノロジーの力で農業を憧れの職業へと進化させるためのヒントを探るためです。「鉄道以外なら何でも挑戦する」という彼女の姿勢は、すでに具体的な成果を生み出しています。その一つが、同年9月から福岡県のJR篠栗駅で開始された無人クリーニングの実証実験です。

このサービスは、駅のロッカーを活用して24時間いつでもクリーニングの預け入れや受け取りができる仕組みで、忙しい現代人のニーズを的確に捉えています。SNS上でも「仕事帰りに寄れて便利」「駅の利便性が爆上がりした」といったポジティブな反応が相次いでおり、鉄道という既存インフラに新しい付加価値を与える好例として、利用者からの期待は非常に高まっています。

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エチオピアでの経験が育んだ圧倒的な突破力

楠元氏の行動力の源泉は、その異色のキャリアにあります。1999年に早稲田大学を卒業してJR九州に入社した彼女は、あえて当時赤字続きだった同社を選びました。「自分が立て直す」という強い使命感を抱いての決断だったそうです。37歳の時には、成長市場を肌で感じるために青年海外協力隊としてエチオピアへ渡り、2年間にわたる活動に従事しました。

エチオピアでは、伝統的な布を用いたドレス工場を支援しました。彼女が考案した、余り布で作る観光客向けのコースターは、なんと1日で2カ月分の利益を叩き出すほどの大ヒットを記録したのです。この時に得た「視点を変えれば価値が生まれる」という成功体験が、現在の彼女の多角化戦略における、揺るぎない自信の土台となっているのでしょう。

2016年には、子会社のドラッグストアチェーンにおいて、社長に直談判して海外向けのECサイト出店を実現させました。ECとは「電子商取引(Electronic Commerce)」の略称で、インターネット上で商品を売買する仕組みのことです。メーカー側の慎重な意見を粘り強く説得し、インバウンド需要が落ち着いた現在も安定した収益源として定着させています。

九州の盟主として「挑戦できる文化」への脱皮

JR九州は2016年に悲願の上場を果たしましたが、楠元氏は「失敗を恐れず挑戦できる文化」へのさらなる変革が必要だと強調します。人口減少が加速するなか、九州経済を支える有力企業が保守的であっては、地域の活力は失われてしまいます。彼女が目指すのは、農家とITスタートアップを繋ぎ、地方産業そのものを魅力的に作り変えることです。

編集者の視点から見れば、楠元氏のような「枠を壊すリーダー」の存在こそが、停滞する地方経済に最も必要な劇薬であると感じます。伝統ある大企業の中にいながら、ベンチャーのような機動力で動く彼女のスタイルは、多くのビジネスパーソンに勇気を与えるはずです。JR九州が真の意味で「挑戦と失敗を許容する企業」へと進化できるか、その成否は彼女の双肩にかかっています。

地元企業の間では「JR九州のような大手が元気でなければ、街は盛り上がらない」という切実な声も上がっています。変革への期待は、私たちが想像する以上に大きなものとなっているのでしょう。楠元氏が描く、鉄道の枠に囚われない「九州の未来図」は、2019年末の今、大きな転換点を迎えているのではないでしょうか。

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