世界中で熱狂の渦を巻き起こしている「eスポーツ」。エレクトロニック・スポーツの略称であり、コンピューターゲームをスポーツ競技として捉えるこの文化は、いまや莫大な経済効果を生む巨大市場へと成長を遂げました。しかし、日本国内と海外の現状を比較すると、そこには目を疑うほどの圧倒的な格差が存在しているのです。
2019年には、アメリカのエピックゲームズ社が手掛ける大人気ゲーム「フォートナイト」の年間賞金総額が、なんと6442万ドル、日本円にして約71億円に達しました。この驚異的なスケールに対して、SNS上では「桁が違いすぎて夢がある」「海外の規模感が羨ましい」といった驚きと羨望の声が次々と上がっています。
世界の壁は厚い?日本産ゲームが抱える課題
現在のeスポーツ界において、世界賞金ランキングのトップ10に日本のゲームタイトルは1つも入っていません。さらに、複数のプレイヤーが最後の1人になるまで生き残りをかけて戦う「バトルロイヤル」と呼ばれる大人気ジャンルでも、市場を席巻しているのは米国や中国のソフト会社が開発した作品ばかりという厳しい現状があります。
これには、日本のゲーム開発がこれまで「家庭用ゲーム機」を中心に独自の進化を遂げてきた背景が関係していると考えられます。世界水準の競技用ゲーム、すなわち「eスポーツ対応タイトル」を一から生み出すためには、これまでのノウハウとは異なる新しい視点でのゲーム開発への挑戦が不可欠でしょう。
国を挙げた人材育成と押し寄せる海外の脅威
隣国の中国では、eスポーツ選手を正式な職業として法的に認めており、世界へ通用するプロフェッショナルの育成を国家レベルで推進しています。専門家であるデロイトトーマツグループの金田明憲氏も、海外のゲームメーカーが日本人の好みを深く分析し始めている事実に警鐘を鳴らしました。
特に中国のメガIT企業であるテンセントなどは、日本市場を極めて重要なターゲットとして定めています。ネット上でも「このままでは国内のゲーム市場が海外勢に完全に浸食されてしまうのではないか」と、日本のエンタメ産業の未来を危惧するファンの意見が数多く見られました。
日本の文化であるゲームが世界から取り残されないためには、魅力的なゲーム開発はもちろん、若い才能がプロとして飯を食っていける環境作りが急務です。今こそ官民が一体となり、日本のeスポーツ産業を底上げする抜本的なイノベーションを起こすべき時が来ているのではないでしょうか。
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