段ボール古紙価格が13年半ぶりの歴史的急落!新型肺炎と消費増税がもたらす回収危機の真相

私たちの生活に身近な段ボールの原料となる「古紙」の国内価格が、いま大きく揺れ動いています。最新の市場データによると、指標となる段ボール古紙の取引価格がなんと13年半ぶりの安値を記録しました。SNS上でも「資源ゴミを出してもお金にならないのか」「リサイクルシステムが崩壊しそう」といった、驚きと不安の声が多数寄せられています。この価格急落の背景には、国内の消費低迷と海外情勢の急激な変化という、深刻な二つの要因が絡み合っているようです。

国内に目を向けると、2019年秋の消費税増税による買い控えが響き、日用品などの物流が目に見えて滞っています。商品を運ぶための段ボール需要そのものが落ち込んでいるのです。さらに、これまで市場を牽引していた訪日外国人によるお土産需要も一服感を迎えています。現場からは「現在まともに動いているのは、新型肺炎の対策で需要が急増しているマスクを梱包するための段ボールくらいだ」という、切実な声まで上がっているのが現状です。

さらに深刻なのが、中国向けを中心とした輸出の停滞でしょう。自動車や機械部品の海外発送が滞り、中部地方などの製造業が集まる地域では段ボール原紙の需要減少が際立っています。メーカー側も生産を抑えざるを得ず、行き場を失った原料の古紙が市場にあふれ返る事態となりました。日本製紙連合会の発表では、2019年12月の国内出荷量は前年同月比1.4%減の78万3千トンとなり、3カ月連続で前年実績を割り込む厳しい状況が続いています。

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中国の環境規制と新型肺炎がダブル直撃

古紙需要の約2割を占める輸出部門も、かつてない苦境に立たされています。最大の輸出先である中国は、2018年から環境規制を一段と強化しました。これは環境保護のために海外からの廃棄物輸入を制限する政策です。この影響で日本産古紙の買い控えが進み、古紙再生促進センターの調査では、2019年1〜11月の中国向け輸出量は前年同期比で4割も減少しています。そこに昨今の新型肺炎が追い打ちをかけ、2月に入ってからは新規の商談が完全にストップしてしまいました。

この結果、古紙問屋が仕入れる段ボール古紙の価格は1キログラムあたり5円にまで下落し、前月から0.5円安くなりました。これは2006年10月以来の極めて低い水準です。また、雑誌古紙は3〜4円、新聞古紙も6〜8円へとそれぞれ値を下げています。私は、この価格破壊が単なる経済ニュースにとどまらず、私たちの身近な社会システムを揺るがす重大な局面を迎えていると感じており、一刻も早い対策が必要だと考えています。

実は現在、古紙を引き取る際に排出側が費用を支払う「逆有償」という現象が、関東や中部地方の小売店などで広がりつつあります。現在の安値では、業者が回収コストを賄えなくなっているためです。このままでは、地域や自治会が行う伝統的な「集団回収」の維持すら危ぶまれます。リサイクル社会の基盤を守るためにも、国や自治体による回収業者への財政的支援や、国内での新たな古紙活用ルートの開拓を急ぐべきではないでしょうか。

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