悲惨な交通事故のニュースが後を絶たない中、私たちの生活に直結する衝撃的なデータが明らかになりました。警察庁が2020年2月13日に発表した最新のまとめによると、2019年の1年間で75歳以上のシニアドライバーが最も重い過失を犯した交通死亡事故は、なんと401件に上ることが判明したのです。前年と比較すると59件の減少が見られたものの、死亡事故全体に占める高齢者の割合は14.4%という極めて高い水準を記録しています。
SNS上でもこの結果に対して、「毎日のようにニュースで見るから不安」「自分の親の運転が本当に心配になってきた」といった、切実でリアルな声が数多く飛び交っています。運転免許を保有している人10万人当たりの死亡事故件数に換算してみると、75歳以上の数値は6.9件に達している状態です。これは75歳未満のドライバーが記録した3.1件という数字の2倍以上にあたり、年齢が上がることによるリスクの高さが浮き彫りになりました。
さらに年齢が80歳以上に上がると、事故件数は9.8件へと跳ね上がるため、事態は一刻を争う深刻な局面を迎えています。事故の具体的な内訳を分析してみると、バイクを除く四輪車が起こした358件のうち、最も多かったのが「操作不適」と呼ばれる原因でした。これは専門用語で、ハンドル操作の誤りや、世間を騒がせているアクセルとブレーキの踏み間違いなどを指す言葉であり、全体の30%を占める107件に達しています。
次に多かった原因が、交差点での左右のチェックを怠る「安全不確認」によるもので、こちらは19%にあたる68件でした。年齢を重ねることで、どうしても判断力や認知機能が低下してしまうのは、人間として避けられない自然な現象と言えるでしょう。しかし、車という凶器になり得る道具を扱う以上は、仕方がなかったでは済まされない現実があります。これほど高い事故率が維持されている現状には、強い危機感を覚えざるを得ません。
実車試験の導入へ!警察庁が打ち出す驚きのサポカー限定免許とは
このような事態を重く見た警察庁は、高齢者の事故を未然に防ぐための強力な新対策へ本格的に乗り出す構えをみせています。これまでは書類や簡易的な検査が中心だった免許更新の制度を見直し、実際に車を走らせて運転技能を厳格に測定する「実車試験」の導入を検討し始めました。対象となるのは、過去に一定の交通違反を犯した人や、事故を起こした経歴があるシニアドライバーを想定しているとのことです。
さらに、踏み間違いを防止する自動ブレーキが搭載された「安全運転サポート車(通称:サポカー)」だけを運転できる、新しい限定免許の創設も目指しています。警察庁はこれらの画期的な取り組みを盛り込んだ道路交通法改正案を、現在の通常国会に提出する方針を固めました。スムーズに法案が通過すれば、早くて2022年度中にも新しい制度がスタートする予定であり、今後の動向に大きな注目が集まっています。
2019年における国内の交通事故の総数は38万1237件であり、前年から4万9364件も減少していることは非常に喜ばしい事実です。死者数も3215人と減少傾向にありますが、その内の55.4%にあたる1782人が65歳以上の高齢者という、痛ましい偏りも見られます。移動手段として車が不可欠な地域社会への配慮と、命を守る安全対策のバランスをどのように取るべきか、私たちは今まさに大きな転換点に立たされています。
コメント