企業の成長を決定づける鍵は、経営戦略と人事戦略をいかに連動させるかにあります。そこで重要となるのが、理想の組織像と現在の状態を比較し、その差を埋めていく「タレントマネジメント」です。これは従業員の能力や素質を最大限に活かすための仕組みを指します。SNSでも「従来の適当な配置には限界がある」「これからは個人の強みを活かす時代だ」といった声が多く上がっており、注目度の高さがうかがえます。
2020年01月16日の時点において、多くの企業が直面している壁が「人材の見える化」です。これは単に誰がどこに所属しているかを把握するだけではありません。適材適所を実現し、未来の経営リーダーを育成するためには、より深い情報が必要となります。これまでの異動履歴や人事評価といった基本的なデータだけでは、変化の激しいビジネス環境を生き抜くための戦略を練るには不十分だと言えるでしょう。
本当に必要なのは、各従業員がこれまで培ってきた詳細なキャリアの背景や、具体的なスキル情報です。さらに、本人がこれからどのような道を歩みたいかというキャリアプラン、個別の事情まで把握することが求められます。ここまで深く踏み込んでこそ、初めて価値ある「見える化」が実現します。私は、会社が個人の人生に寄り添う姿勢を見せることこそが、エンゲージメントを高める最良の手段だと確信しています。
実際の現場では、驚くほど多様なデータ収集が始まっています。熱心な企業では、1人あたり数百項目もの情報を専用のシステムに登録して管理している事例も珍しくありません。上司と部下の面談で得られる定性的な内容だけでなく、客観的な評価テストの結果も組み合わされています。中には行動センサーを活用して、実際の働き方を分析しようとする最先端の試みも見られ、大きな変革の波を感じずにはいられません。
これからの人材管理は、過去の「記憶・経験・勘」に頼る古い3Kから、データを基に進める「データドリブン」へと進化します。すなわち、「記録・傾向・客観性」という新たな3Kを軸にした科学的なアプローチです。主観を排除し、事実に基づいて人を活かす視点は、これからの厳しい市場を勝ち抜くために不可欠な要素です。ただし、データを集めることはスタート地点に過ぎず、それを具体的な施策に繋げる実行力こそが問われています。
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