大阪のオフィス空室率が3カ月ぶりに上昇!オービック御堂筋ビル竣工で変わる最新の賃貸市場トレンド

関西のビジネスシーンの中心地である大阪で、オフィス市場の潮目が少しずつ変わりつつあるようです。オフィス仲介の大手である三鬼商事が2020年2月6日に発表した最新のデータによると、2020年1月時点における大阪中心部のオフィス空室率は1.96%を記録しました。これは前月と比べて0.14ポイントの上昇となり、実は3カ月ぶりに空き部屋の割合が増えたことになります。これまで続いていた極端な物件不足の状況から、わずかながらも選択肢が広がる兆しが見えてきました。

今回の空室率上昇に大きな影響を与えたのが、2020年1月24日に竣工、つまり建物の建築工事がすべて完了した「オービック御堂筋ビル」の存在でしょう。この新しいランドマークビルでは、入居する企業を業種や信頼性などで厳しく見極める「選別」を行っているため、あえて空室を残した状態でのスタートとなっています。さらに、この最新ビルへ移転を決めた企業がそれまで使っていたオフィスを引き払ったことで、市場にはまとまった広さの大型空室の募集が新たに発生いたしました。

SNS上では、この変化に対して「大阪のオフィス探しが少しは楽になるかも」「新しいビルに入りたいけれど審査が厳しそう」といったビジネスパーソンたちのリアルな声が飛び交っています。やはり、御堂筋沿いの新築ビルへの関心は非常に高いと言えるでしょう。一方で、物件の争奪戦が落ち着きを見せ始めたわけではありません。供給が増えたにもかかわらず、オフィスを借りたいという需要は依然として根強く、市場全体のパワーバランスは崩れていないのです。

それを証明するように、オフィスを借りる際の基準となる「平均坪単価(3.3平方メートルあたりの賃料)」は、今もなお右肩上がりの傾向を維持しています。全体での平均賃料は1万1,856円となり、前月比で62円アップしました。大阪随一の商業エリアである梅田地区では、業務効率化を見据えてあえてオフィス面積を縮小する動きも見られ、空室率は0.04ポイント上昇の0.89%となっています。しかし、人気の高さから平均賃料は1万5,690円へと大きく伸びている状況です。

注目のオービック御堂筋ビルが位置する淀屋橋・本町地区に目を向けると、こちらの空室率は0.47ポイント上昇して1.93%となりました。新ビルの影響が色濃く出た形ですが、平均賃料は1万1,452円と、前月より31円増加しております。このように、空室が増えても価格が下がらない背景には、大阪の経済が極めて好調であるという事実が存在します。利便性の高い都心部に拠点を構えたいという企業の熱意は、空室率の細かな上下を跳ね返すほど強力なのです。

編集部としては、今回の空室率上昇を市場の衰退ではなく、むしろ健全な流動性が生まれた「ポジティブな変化」と捉えています。これまでは企業が移転したくても条件に合う物件が全く見つからないという、市場の硬直化が課題となっていました。今回のように、新築ビルの完成をきっかけに玉突きのような移転が起きることで、大阪のビジネス界全体がさらに活性化していくに違いありません。これからの御堂筋周辺の勢いから、ますます目が離せなくなりそうです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました