2019年07月24日、コンビニエンスストア業界が大きな転換期を迎えています。日経MJが発表した2018年度のコンビニ調査によれば、国内の店舗数はわずか0.8%の微増に留まりました。これまで当たり前だった「大量出店による右肩上がりの成長」が限界に達し、現場は今、かつてないほどの危機感に包まれているのです。
特に深刻なのが、フランチャイズ(FC)加盟店の経営を圧迫する深刻な人手不足と人件費の高騰でしょう。1店舗あたりの売上高が伸び悩む中で、現場からは「もう火の車だ」という悲痛な叫びも聞こえてきます。SNS上でも「これ以上の作業は無理」「バイトが集まらない」といったオーナーたちの本音が拡散され、世間の注目もが店舗運営の過酷さに集まっています。
デジタル技術が救う店舗の未来!大手3社の省力化戦略とは
この危機的状況を打破するため、各本部は最新設備やデジタル技術の導入による「作業時間の削減」に本腰を入れ始めました。なかでもローソンは、2019年09月末までに全国約1万5000店で、顧客自身が会計を行う「セルフレジ」の運用を開始する計画です。これにより、1日あたり約5時間の作業削減を見込めるのは画期的な取り組みといえるでしょう。
セブン―イレブン・ジャパンは、揚げ物を作る「フライヤー」の改善に着目しました。清掃しやすい新型機を2020年02月までに約6000店へ導入し、掃除時間を80分も短縮する方針を打ち出しています。削減できた時間を接客などの付加価値に充てる狙いです。一方で、日々の細かな動作にメスを入れたのがファミリーマートでした。
ファミリーマートでは、これまで複数回必要だったバーコードのスキャンを1回で済むようにシステムを改修し、スキャン回数を4分の1にまで減らすことに成功しました。わずか1分の短縮に見えますが、積み重なれば店舗全体のオペレーションを劇的に軽くします。こうした地道な改善こそが、限界に近い現場を支える最後の砦になるはずです。
私は、今回の各社の動きを非常に高く評価しています。これまでの「便利な24時間営業」は、加盟店の献身的な努力に依存しすぎていた側面があるからです。今後はキャッシュレス決済やセルフ精算の普及が、単なる利便性向上ではなく「店舗存続のための必須条件」となるでしょう。本部の手腕が、加盟店にどれだけ寄り添えるかで問われています。

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