往年の名優から怪優まで!芝山幹郎『スターは楽し』が教える、映画を俳優で愛でる極上の時間

銀幕の中で輝くスターたちは、私たちにとって手の届かない遠い存在に思えるかもしれません。しかし、映画評論家として知られる芝山幹郎氏による新刊『スターは楽し』を手に取れば、その認識は鮮やかに塗り替えられるでしょう。本書は古今東西の映画スター80名に焦点を当て、その魅力を深く掘り下げた一冊です。

芝山氏は、たとえスクリーン越しにしか見たことがない俳優であっても、深く向き合うことで「交信をはじめることがある」と語っています。この繊細な感性によって綴られる言葉の数々は、冷たい情報の羅列ではありません。読者はまるで、スターたちが目の前で息遣いを漏らしながら動き出すような、不思議な手触りを感じることができるはずです。

SNS上でもこの作品に対する関心は高く、「自分が知らなかった名優の背景を知り、映画の見方が変わった」という驚きの声が上がっています。特定の作品を追うのではなく、役者という人間そのものにフォーカスする芝山流の鑑賞術は、多くの映画ファンの知的好奇心を強く刺激しているようです。

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8つのジャンルで解き明かされるスターの真髄

本書の大きな特徴は、80人ものスターを「名人」「怪人」「巨人」といった独自の8つのカテゴリーに分類している点にあります。ここでいう「名人」とは、卓越した技術で役になりきる名優を指し、「怪人」は一度見たら忘れられない強烈な個性を放つ役者を意味しています。こうした定義づけが、彼らの本質をより鮮明に浮き彫りにします。

単なる経歴紹介に留まらず、生い立ちや撮影現場での秘蔵エピソード、さらには厳選された代表作3選が紹介されているのも嬉しいポイントです。名作の裏側に隠されたスターたちの素顔を知ることで、これまで何気なく鑑賞していたシーンが、より重層的で感慨深いものへと昇華されるでしょう。

私自身の視点から言えば、現代の映画鑑賞はCGや派手な演出に目を奪われがちですが、本作は「映画の魂は役者の肉体に宿る」という本質を思い出させてくれます。一人の人間が持つ魔力が作品全体を支配する興奮は、何物にも代えがたいものです。映画という芸術の根源的な楽しさを再認識させてくれる、まさに愛すべきガイドブックだと言えます。

2019年11月30日に紹介された文春新書のこの一冊は、価格1200円で全国の書店に並んでいます。これから冬が深まる季節、こたつに入りながら名優たちの伝説に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。俳優を軸に映画を選ぶという新しい習慣が、あなたのエンターテインメントライフをより豊かにしてくれるでしょう。

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