2020年1月30日、中国を中心に猛威を振るう新型肺炎の影響が、日本のものづくりを支える中部地方の巨大企業へ急速に広がり始めています。世界を牽引するトヨタ自動車が中国工場の停止期間延長を発表した事態を受け、その強固な結びつきを持つ系列のグループ各社も一斉に情報収集と今後の対策に追われる緊迫した状況です。世界トップクラスの自動車部品メーカーであるデンソーは、当初2020年2月3日から予定していた現地営業の再開について方針転換を余儀なくされました。週末にかけて緊密な連絡を取り合いながら最善の経営判断を下す構えです。
インターネット上では、この自動車産業への直撃に対して多くの懸念が寄せられています。SNSでは「トヨタ系が止まると日本の景気全体が冷え込みかねない」「現地の従業員や出張者の安全を第一に考えてほしい」といった声が相違なく上がっており、人々の関心の高さが窺えるでしょう。この巨大な自動車サプライチェーン、つまり部品の調達から製造、配送までの一連の供給網が寸断されることへの危機感は、日に日に高まる一方です。まさに日本の基幹産業が、目に見えないウイルスの脅威によってかつてない試練に直面していると言えます。
アイシン精機もまた、現地の拠点を2020年2月2日まで休業する措置を取っていますが、稼働再開の明確な日程は未だ不透明なままとなっています。同社は2020年1月28日に社員への通達を出し、感染の中心地である湖北省への渡航を原則禁止と定めたほか、中国全土への急を要さない出張の延期を強く求めました。企業の社会的責任として、感染拡大を防ぐ水際対策が徹底されています。今回の事態は一過性の問題に留まらず、企業のグローバル戦略そのものの見直しを迫る契機になるのではないでしょうか。
上海などに自動車や産業車両の拠点を構える豊田自動織機でも、事態は刻一刻と変化しています。本来であれば春節と呼ばれる中国の旧正月休みが明けた2020年1月31日や2月3日に順次稼働する計画でしたが、スケジュールの変更を余儀なくされそうです。さらに武漢市を含む湖北省全域への出張を禁止し、現地に滞在する出向者の家族に対しては日本への一時帰国を勧めるなど、人命最優先の素早い対応が光ります。このように社員の安全確保に奔走する各社の姿勢からは、危機の大きさがリアルに伝わってきます。
一方、豊田合成は中国の現地自動車メーカーとも深く取引を行っているため、日系企業の動向だけで操業再開を決められない複雑な事情を抱えている模様です。2020年2月3日からの再開を目指しつつも、地域政府による法的拘束力のある指示に従う柔軟な構えを見せています。また、トヨタ紡織はいち早く一部を除いて稼働再開を2020年2月10日以降へと大幅に延期することを決断しました。各社が個別の事情を抱えながらも、一丸となってこの未曾有の国難とも言える経済の荒波を乗り越えようと模索を続けています。
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