トヨタ中国工場の再稼働さらに延期!新型コロナ拡大で自動車業界に激震、業績への影響は?

世界を揺るがしている新型コロナウイルスの感染拡大は、自動車業界の巨人にも大きな影を落としています。トヨタ自動車は2020年2月7日、稼働を停止している中国国内の4つの工場について、再開のタイミングをさらに1週間先送りし、2020年2月17日以降にすることを決定しました。

SNS上では「新型肺炎の影響がここまで長引くとは…」「期間が延びるほど、サプライチェーンの崩壊が現実味を帯びてくる」といった、これからの産業への影響を心配する声が数多く上がっています。物流のストップや部品調達の遅れは、想像以上に深刻な模様です。

ここで言う「サプライチェーン」とは、部品の調達から製品の製造、配送、そして販売に至るまでの一連の供給リリースのつながりを指す専門用語です。今回のように一つの拠点が止まるだけで、世界中の製造ラインに影響が及ぶため、今回の延期は非常に重い意味を持っています。

トヨタは「一汽トヨタ」や「広汽トヨタ」といった現地の企業と協力し、天津市や四川省、吉林省、広東省で車を作っています。当初は中国の春節、いわゆる旧正月が明けた2020年2月3日に動かす予定でしたが、状況の悪化に伴い何度も後ろ倒しを余儀なくされました。

同社の白柳正義執行役員は2020年2月6日の決算発表の場で、部品の在庫状況や他での代替生産ができるかどうかの情報を細かく精査していると語っていました。事務系の社員については、2020年2月10日から状況を見つつ仕事を再開していく方針のようです。

何よりも従業員の安全と安心を最優先に考え、現地へマスクを届けるなどの対策を進める姿勢には、企業の責任感が強く感じられます。しかしながら、稼働を止め続けることは企業にとって大きな痛手であり、市場の混乱が続けば業績の落ち込みは避けられないでしょう。

実は、2019年3月期の決算において、中国事業がもたらした利益は約2500億円にものぼり、純利益全体の約13%を占めていたのです。さらに、中国での新車販売台数は世界全体の約17%を記録し、日本国内での販売実績をも上回るほどの勢いを見せていました。

これほどの巨大市場が停滞するとなれば、今後のグループ全体の経営基盤に影響が出るのは必至だと言えます。感染症という不可抗力とはいえ、グローバル企業の脆さが浮き彫りになった格好であり、一刻も早い事態の沈静化と、サプライチェーンの多角化が望まれます。

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