私たちの生活に直結する、2020年の春季労使交渉(春闘)に向けた動きがいよいよ本格化してきました。日本最大級の産業別労働組合である「UAゼンセン」が、今年も労働者の笑顔を守るための力強い方針案を打ち出しています。正社員だけでなく、お店を支えるパートタイマーの皆さんにとっても、今回の交渉は非常に大きな意味を持つことになるでしょう。
UAゼンセンは、2020年1月21日に東京都内で記者会見を開き、今回の春闘で基本給を一律に引き上げる「ベースアップ(ベア)」について、前年と同じく「2%基準」を維持して要求する方針を明らかにしました。このベア要求は7年連続、そして2%の基準を掲げるのは5年連続の決断となります。着実に実績を積み重ねてきた彼らの姿勢には、今年も大きな期待が寄せられているのです。
ネット上やSNSでも、この発表に対して多くの声が上がっています。「パートの時給が上がれば本当に助かる」「物価も上がっているからベア2%は絶対に勝ち取ってほしい」といった切実な応援の声が目立ちます。その一方で、「中小企業までこの流れがしっかり波及するのか不安」という、今後の展開を注視する冷静な意見も見受けられました。
UAゼンセンは、スーパーや外食チェーンといった私たちの日常に身近な業界の組合が多く加盟しており、実は組合員の約6割を短時間勤務のパート層が占めています。だからこそ、今回の春闘では非正規雇用で働く方々の待遇改善が最重要テーマなのです。2019年の交渉では、パートの平均賃上げ率が2.55%と5年連続で過去最高を更新しており、この好調な流れを2020年も途切れさせてはなりません。
さらに、2020年4月からは法律によって「同一労働同一賃金」の導入が予定されています。これは、同じ仕事をしているのであれば、正社員やパートといった雇用形態に関わらず、不合理な待遇の差をなくそうという画期的な仕組みです。この歴史的な転換期を前に、組合側は企業内で支払うべき最も低い賃金のルール(企業内最低賃金)を協定として結び、その金額を底上げすることも目指しています。
編集部としては、今回のUAゼンセンの取り組みを強く支持したいと考えています。深刻な人手不足が続くサービス業界において、優秀な人材を確保するためには、賃金の引き上げと「働きやすさ」の実現が不可欠だからです。パートの方々の労働環境が整うことは、巡り巡って私たちが受けるサービスの質や、日本経済全体の活性化にもつながるはずでしょう。
今回の要求方針は、2020年1月30日に開催される中央委員会で正式に決定される見通しです。木暮弘書記長が「家計のゆとりと、雇用の垣根を越えた公平な処遇を形にする」と語ったように、誰もが納得して働ける社会の一歩となるか、これからの労使交渉の行方に世間の注目が一段と集まっています。
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