日本の出生数が急激に減少する中で、驚くべきことに体外受精によって誕生する赤ちゃんの数は増加傾向にあります。2020年1月14日時点のデータによると、今や国内で生まれる子どもの約16人に1人が体外受精による誕生です。この現状に対し、SNSでは「不妊治療がこれほど身近になっているとは驚きだ」「もっと公的な支援を増やしてほしい」といった、驚きや制度改善を求める多くの反響が寄せられています。仕事や介護、病気療養などを理由に、年齢を重ねてから命を授かろうと決断するカップルが非常に増えているのです。
日本は年間で約45万件もの体外受精が実施される世界トップクラスの実施国ですが、実際に出産まで至る割合は約1割にとどまります。特に30代後半を迎えると卵子の質が低下し、妊娠への壁は想像以上に高くなります。だからこそ、若いうちから妊娠に関する正確な知識を身につける機会が欠かせません。例えば秋田県では、産婦人科医が中学校や高校へ赴いて性教育講座を行う先進的な取り組みを行っています。専門医による生の声は、生徒たちが自らの人生設計を真剣に考える素晴らしい契機になっていると言えるでしょう。
不妊治療における経済的・身体的負担の解消と社会のバックアップ
先進的な生殖医療は大きな希望ですが、医療機関側にはこれまで以上に丁寧なリスク説明が求められます。高齢での出産は母体への負担が非常に大きく、命の危険を伴うケースもあるため、地域の総合病院との緊密な連携が不可欠です。さらに、1回あたり約50万円とも言われる高額な費用も重い課題となっています。公的な助成金制度には所得制限などの壁が存在するため、今後は経済的なハードルをさらに下げていく施策が、ダイレクトな少子化対策として極めて有効であると私は強く確信しています。
また、不妊治療は心身への負担だけでなく、仕事との両立という大きな壁を突きつけます。患者支援団体による調査では、治療経験者の約半数が仕事との両立が難しくなり、働き方を変えたり退職を余儀なくされたりしているのが実情です。職場の支援制度が整っている企業は1割未満というデータもあり、「不妊退職」を防ぐ社会づくりが急務となっています。男性も女性も関係なく、誰もが治療のための休暇を気兼ねなく取得できるような柔軟な雇用環境へのシフトが、これからの日本に強く求められているのではないでしょうか。
進歩する医療技術と倫理的課題!命と向き合うための法整備
近年は、受精卵の段階で遺伝子的な異常を調べる着床前診断や、妊婦さんの血液から胎児の疾患を調べる新型出生前診断といった技術が普及しつつあります。これらの技術は、生まれてくる子どもの健康を願う親にとっての支えとなる一方で、「命の選別」や優生思想に繋がるのではないかという倫理的な議論を巻き起こしています。優生思想とは、特定の遺伝子を優劣で判断し、排除しようとする考え方のことです。個人の不安に寄り添うカウンセリング体制と、慎重な対応が現場には求められます。
海外では国が法律で実施条件を定めているケースもありますが、現在の日本は学会の自主規制に委ねられている状態です。さらに将来的には、遺伝子を自由に改変できる「ゲノム編集」を用いて病気を防ぐ技術の導入も予測されます。この影響は世代を超えて受け継がれるため、世界保健機関(WHO)も慎重な姿勢を崩していません。技術の進歩に対してルール作りが遅れている現状を打破し、倫理面や親子関係までを見据えた包括的な法制化を進めることこそが、真に安心できる少子化社会への道標となるはずです。
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