世界中で緊張が高まっている新型コロナウイルスによる肺炎ですが、日本国内の観光や交通の現場でも、いよいよ本格的な予防対策が動き出しました。2020年01月31日の記者会見において、赤羽一嘉国土交通大臣は、中国の武漢市から訪れたツアー客の移動に携わったすべての観光バス運転手やツアーガイドを対象に、健康診断の受診を呼び掛ける方針を発表したのです。旅行会社と密に連携を取りながら対象となる方々を迅速に把握し、これ以上の感染拡大を未然に防ぐ狙いがあります。
今回の緊急措置の背景には、奈良県に在住するバス運転手の男性が新型肺炎に感染したという衝撃的なニュースがありました。この事態を重く見た赤羽国土交通大臣は、男性が勤務している大阪のバス会社に対して、全従業員が医療機関で受診するよう要請したことを明かしています。現場で働くドライバーや関係者の健康を守ることは、公共交通機関の安全な運行を維持する上でも最優先されるべき課題といえるでしょう。SNS上でも「毎日多くの人を乗せる仕事だから心配」「しっかり検査してほしい」といった、運転手を気遣う声が多数寄せられています。
医療機関の届出制度も強化!水際対策のアップデートへ
さらに、政府による医療体制の強化も同時に進められています。同日の会見で加藤勝信厚生労働大臣は、武漢市への滞在歴があり、なおかつ発熱などの症状が見られる患者を国に報告する「保健所への届出制度」について、その対象範囲を広げる方針を打ち出しました。これは特定の感染症が疑われる際、医師が速やかに保健所へ報告する義務(届出制度)を強化することで、市中感染の兆候をいち早くキャッチするための重要な一歩となります。
インターネット上では、こうした政府の迅速な対応を評価する意見がある一方で、日々不特定多数の乗客と接するタクシーやバスの現場からは「マスクや消毒液の確保すら難しい」という切実な声も上がっています。編集部としては、単に健診を呼び掛けるだけでなく、マスクなどの予防物資を現場へ優先的に供給する具体的な支援が必要だと考えます。観光立国として多くの外国人観光客を笑顔で迎えるためにも、まずは日本の交通インフラを支える労働者が安心して働ける環境を、国を挙げて整えることが急務となるでしょう。
コメント