ソニー株から見える投資家の本音!新型肺炎がもたらす供給網リスクと世界経済への影響とは

2020年2月5日、ソニー株が3日続落で取引を終え、市場に波紋が広がっています。前日には2020年3月期の連結営業利益の予想を従来より400億円も引き上げたばかりですが、株価は逆行安となりました。この背景には、中国から拡大している新型肺炎への強い警戒感があります。部品などを調達・供給するつながりを示す「サプライチェーン(供給網)」が乱れることで、将来の業績が悪化するリスクを投資家たちが重く受け止めている証拠でしょう。ネット上でも「好決算なのに売られるのは恐ろしい」「先行きが見えない」といった不安の声が目立ちます。

ソニー株は取引開始直後に前日比211円高の7911円まで上昇したものの、買いの勢いは続きませんでした。同社は稼ぎ頭である画像センサーを中国へ輸出しているため、肺炎による打撃が直撃するのではと懸念されたのです。十時裕樹最高財務責任者(CFO)も会見で、上方修正分を打ち消す規模の影響が出かねないと発言しており、企業のトップ自身も危機感を募らせています。素晴らしい実績を上げながらも、見えないウイルスという脅威によって足元をすくわれる形となり、市場には何とも言えない疑心暗鬼の空気が漂っているのが現状です。

実は、好決算でありながら株価が下落しているのはソニーだけではありません。半導体や電子部品関連など、中国にサプライチェーンを依存している多くの銘柄が同様の苦境に立たされています。2002年から2003年にかけて流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)の時代と比べ、現在の世界経済における中国の存在感は圧倒的です。それだけに、今回の新型肺炎がもたらすインパクトは計り知れません。投資家たちが「想定以上の大打撃になるかもしれない」と身構えてしまうのも、無理のないことだと言えるでしょう。

海外の専門家からは、新型肺炎の拡大が数ヶ月続けば、アメリカを中心に世界的な「リセッション(景気後退)」に陥る可能性を指摘する声も上がっています。ある資産運用会社では、すでに運用の軸を安定感のある米国大型株へ移し、日本株を減らすなどの「守りの構え」を徹底しているようです。さらに、株価下落時に利益が出る保険のような仕組みの投資信託に過去最高の資金が流入していることからも、市場の悲観論がじわじわと広がっている様子が伺えます。目先の株高に惑わされず、リスク管理を徹底する局面に来ています。

足元の株式市場では、中国の景気刺激策への期待から一時的に株価が急反発する場面も見られました。しかし、これは短期的な買い戻しに過ぎないという冷ややかな見方が大勢を占めています。表面上は「新型肺炎どこ吹く風」とばかりに復調しているように見えても、その内側では投資家たちの拭いきれない不安が渦巻いているのです。実体経済への悪影響はこれから本格化する可能性が高く、今は楽観視できる状況ではありません。企業の底力が試されると同時に、私たちもサプライチェーンの脆さを再認識すべき時なのではないでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました