【新型肺炎ショック】上海株が一時9%急落!世界で4兆ドルの富が消失した激震の背景と今後のリスクを徹底解説

投資マネーの逆流が止まりません。2020年2月3日、春節の大型連休が明けて約1週間半ぶりに取引を再開した上海株式市場は、新型肺炎への恐怖から大荒れの展開となりました。代表的な株価指標である上海総合指数は、休み前の2020年1月23日の終値に比べて8%も安い2746.6056で取引を終えています。一時は下げ幅が9%に達し、約1年ぶりの安値水準まで売り込まれました。中国市場では株価の急激な変動を抑えるために、1日の値動きを上下10%までに制限する制度がありますが、なんと上場企業の8割にあたる3000銘柄以上がその制限いっぱいのストップ安となる異例の事態です。

この混乱は中国国内に留まらず、世界中の市場へと飛び火しています。SNS上でも「保有している株が暴落してパニックになった」「リーマンショックの再来か」といった悲鳴や不安の声が相次ぎ、トレンドワードを独占しました。市場のデータによれば、世界全体の株価の合計を示す時価総額は、過去最高を記録した2020年1月20日から2020年2月3日までのわずか2週間ほどで、約4兆ドル、日本円にして約430兆円も減少したと推計されています。まさに天文学的な規模の資産が、一瞬にして市場から消え去ってしまったのです。

中国政府は、今回の事態が経済、特に旅行や飲食などのサービス業に与える打撃を認めつつも、2003年に流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)の当時より経済の基礎体力が向上しているため、影響は限定的だと主張しています。しかし、民間の調査機関の視線は冷ややかです。イギリスの調査会社などは、世界経済全体の成長率を押し下げる要因になると試算しています。2003年当時に比べて、現在の世界経済における中国の存在感は比較にならないほど巨大化しているため、その影響力を楽観視することはできないでしょう。

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膨れ上がる中国企業の過剰債務という不発弾

私が今回の市場の暴落で最も懸念しているのは、新型肺炎そのものの感染拡大リスクだけでなく、それが引き金となって中国企業が抱える「過剰債務問題」という不発弾が爆発することです。過剰債務とは、企業が自らの身の丈に合わない過度な借金を背負い込んでいる状態を指します。中国ではこれまで、政府主導の景気対策として大規模なインフラ整備が進められてきましたが、その副作用として企業の借金が天文学的な数字にまで膨らんでしまいました。上場企業の負債総額は、2019年9月30日時点で40兆元を超えており、これは過去数年間で2倍以上に激増した計算です。

さらに追い打ちをかけるように、これらの中国企業はこれから大量の社債、つまり借金の返済期限を迎えることになります。2020年から3年間で返済しなければならない金額は総額1兆6000億ドルに達し、過去の同時期と比べても1.5倍という異常な資金繰りの負担がのしかかります。営業活動がストップして収入が途絶えれば、大企業であっても借金が返せなくなり、連鎖倒産を引き起こすリスクは否定できません。すでに一部の政府系企業や大手民間企業でも返済が滞る事例が発生しており、事態は非常に深刻です。

市場では、各国が迅速に感染防止策を打ち出していることから、早期に事態が収束して景気は持ち直すという冷静な見方も残されています。しかし、今回の危機は世界的な景気拡大が最終局面に差し掛かり、世界中の借金が膨らみきったタイミングで発生しました。私は、この新型肺炎による経済の停滞が長引けば、借金依存体質の中国経済を直撃し、それが世界的な大不況を誘発する引き金になりかねないと強く危機感を抱いています。投資家は単なる一時的な株価の上下に惑わされることなく、この構造的なリスクを注視していく必要があるでしょう。

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