2020年1月17日の東京株式市場において、日本を代表する精密機器メーカーであるオリンパスの株価が猛烈な勢いを見せています。同日の取引時間中に株価は一時、前日比37円高となる1810円まで買われました。この結果、株式分割を考慮した実質的な上場来高値を3日連続で更新するという、凄まじい快挙を成し遂げたのです。終値も前日比29円高の1802円と高値を維持しており、市場からの熱い視線が注がれ続けています。
今回の株価急騰の背景には、多くの証券アナリストたちが目標株価を相次いで引き上げた事実が挙げられるでしょう。とりわけ同社が得意とする胃カメラなどの「内視鏡」をはじめとした医療機器事業が極めて好調に推移しています。さらに、徹底的なコスト削減を強化する姿勢を明確に打ち出したことが、投資家たちの安心感や期待感を一気に誘う強力な買い材料となりました。企業の構造改革への本気度が、数字となって現れた格好です。
ここで注目すべき専門用語として「信用取引の売り方の買い戻し」という市場のメカニズムが存在します。信用取引の売り方とは、将来的に株価が下がると予想して、証券会社から株を借りて先に売却している投資家のことです。しかし、予想に反してオリンパスの株価が連日で最高値を更新したため、彼らはこれ以上の損失を防ぐために株式を買い戻さざるを得なくなりました。この強制的な買いが、さらなる株価上昇の引き金となったと推測されます。
SNS上でも今回のオリンパスの躍進は大きな注目を集めており、お祭り騒ぎのような盛り上がりを見せていました。ネット上では「オリンパスの勢いが止まらない」「医療事業の強みは圧倒的だから安心してホールドできる」といった歓喜の声が続出しています。その一方で、「ここまで急激に上がると、さすがに高値掴みが怖くて手が出せない」という慎重な意見も散見され、投資家たちのリアルな心理模様が浮き彫りになりました。[/p>
オリンパスは2019年11月に革新的な新経営戦略を発表しており、その中では2023年3月期までに営業利益率20%以上を達成するという挑戦的な目標を掲げています。現在の今期予想である11%から大幅な倍増を狙う計画です。竹内康雄社長は「単なる事業の拡大を進めるだけでは、この高い目標の達成は極めて難しい」と言及しており、無駄を徹底的に排除するコスト削減施策へ本格的に舵を切る方針を示しました。[/p>
こうした同社の強気な姿勢に対し、専門家からもポジティブな評価が相次いでいます。野村証券の甲谷宗也氏は2020年1月14日に、従来の目標株価である1600円から2050円へと大幅な上方修正を行いました。甲谷氏は、コスト削減の効果に加えて、内視鏡と組み合わせて使用する治療機器事業の成長性と、その採算性の改善を高く評価している模様です。[/p>
また、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の小宮知希氏も、オリンパスが目指すコスト削減への高い期待値を現在の市場価格に織り込むべきだと主張しています。小宮氏は昨年末の時点で、目標株価を従来の1200円から1500円へと劇的に引き上げており、同社の構造改革に対する市場の信頼度が日増しに高まっていることが証明されたと言えるでしょう。[/p>
ここで、投資の判断材料となる重要な指標が「予想PER(株価収益率)」です。これは、現在の株価が企業の純利益に対して何倍まで買われているかを示すもので、一般的に数値が低いほど割安とされます。現在のオリンパスの予想PERは36倍台に達しており、現在の株価水準が決して割安とは言えない水準にあるのも事実です。信用売りの買い戻しによる上昇圧力も一巡したと見られており、今後の先行きを不安視する声も一部にあります。[/p>
私自身の見解としては、オリンパスのこの株価上昇は単なる一時的なバブルではなく、強固な医療ドメインにおける競争力に裏打ちされた必然の結果だと確信しています。世界シェアを独占する内視鏡という圧倒的な武器を持ちながら、さらに利益率を高める構造改革に挑む姿勢は、日本企業が目指すべき理想像そのものです。割安感に乏しいという懸念はあるものの、中長期的な成長ポテンシャルは極めて高く、今後も日本株を牽引する主役であり続けるはずです。
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